夫に気を遣いながら新しい心療内科に行き、
血液検査の結果、鬱と診断され
安定剤、睡眠剤、頓服の安定剤みたいなものを
処方された。

薬を飲み始めてもそれほどの効果は感じられない。
しかし、夫への揺さぶり効果は
なかなかのものがある。

私が薬を飲むのを見ると多少なりとも心が痛むのか
「僕が一緒にいるのにそんな薬が必要なの?」
と嫌な顔をする。

「ごめんね。思い出したくないのにどうしても
思い出しちゃうの…   だから薬が必要なの。
忘れるために飲んでるの。」


実際、何をしていても女のことを思い出し
限りなく落ちて… 
自分が嫌になり
生きているのが嫌になり
涙が唐突に溢れてしまう。


毎日のように泣いてしまう私に
とうとう夫が言った。

「気持ち悪い!毎日毎日泣いて…」


それを聞いて
私はついに言ってしまった。

常に喉まで出かかっていたけど
後のことを考えると言えずにいた言葉

「離婚する!」

発覚当初は離婚しかないと思いながら
いざ具体的に離婚を考え始めたら
どうしてもできないと撤回した言葉。


そして今まで言いたくてもこれを言ったら終わり
と思って言わなかったことを
かなり言った。

「過去のことにこだわるのは意味がないと言うけど、△△さんは自分のしたことをなかったことにしたいだけでしょ。

彼女と2年半付き合って、新鮮味もなくなって別れたいと思ったんでしょ?
そんなの欲望に負けただけで、本当の愛じゃない。

彼女も理性をなくして久々の男性の肌の暖かさに溺れただけで、不倫したご主人を非難する資格なんかまったくない。
不倫された辛さを味わったのに、自分がまた同じことをするなんて、むしろご主人よりひどい。

△△さんも不倫なんてみんなやってるんだからそんなに悪いことじゃないと思っているなら、彼女と別れなくてもいい!

悪いことじゃないなら子どもたちにも
話せるでしょ?
子どもたちも離婚することに納得するでしょう。

△△さんと離れたらまた心が壊れてしまうけど、一緒にいても今のままでは自分の気持ちをどうすることもできない。
△△さんの望む妻になれなくてごめんなさい。」


2人で夏休みの旅行に出る前夜だった。

夫は相変わらず不倫したのは私が夫をおいて
旅行先から1人で帰ってしまい、
その後も私が夫を拒絶し続けたからで
不倫は当然だと言い続け
朝を迎えた。


もう離婚に向かって進むしかない…

睡眠剤を飲んで寝たが
翌朝早朝に目が覚めた…




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