つぎの一手?
これは、今、執筆中の脚本にも出てきますが、
人間はES細胞によって、やがて、ほとんどの
部位を取り替えることができるようになり、
寿命は極端に長くなるようになります。
まるで、壊れた部品を取り替えるように健康を
維持する時代が到来し、次にチャレンジされる
のは、脳と記憶をバイオコンピューターに移植
する方法です。このハードルを超えると、取り
出された記憶やアウェアネス(意識)という機能
は、何らかの、独立に存在した物理現象になり、
それこそが、魂そのものなのです。
エドワード・ウィッテンが数学的に解明した物理
世界で自由に形を変え、行き来する「超ひも」の
ような存在が、私たちの観念的な世界を広げて
行けるならば、私たちの文明は、ことごとく変貌
遂げて行くことでしょう。
究極の自由を手にした人類はやがて、体という
物理現象は脱ぎ捨てて、自由に飛び回ることを
選び、やがて滅び行く地球という装置にも、拘る
こともなく、純粋なエネルギーとして、宇宙の塵
となって行くのです。