お金の作り方⑪資産経済VS資源経済
Fiat Moneyはどんどん作られても、
交換できる資源≒資産さえ存在
しておれば問題ありませんでした。
かつて、交換されるべき資源≒
資産は金塊でした。しかし新約
聖書マタイのことば「人はパン
のみにて生きるものにあらず」
を借りるならば、人は金塊のみ
にて生きるものにあらず。
ましてや紙幣を食べて生活する
のは山羊にでもならないかぎり
到底無理な話だったわけです。
ここで資産と資源の違いに注目。
では資産assetと資源resource
の違いはいったいなんでしょう?
資産とは評価によって変動する
あらゆる経済資源。これに対して、
資源とは有限の生活必需資産。
たとえば金塊のように埋蔵量に
限度があり、石油のような生活
必需資産は資源といえますが、
店舗の雰囲気やFiat Moneyの
ごとき評価によって大きく変動し
得る経済資源は資産ということ
になります。厳密に言うと金塊
は生活必需品ではないので、
資源ではありません。しかし、
その有限性に効用がありました。
すなわち金本位制はFiat Money
を金塊と結びつけることで過剰な
消費社会をコントロールし、人類
を地球環境に適合した存在にして
いたのです。しかし、0から無限の
資産を作り出してしまうFiat Money
経済はやがて予想される埋蔵量
よりも多くの資産を作り出してしまい、
ドル本位制移行によって資源に
対する資産過剰は極限に達します。
この資産過剰経済こそが人類の直面
している人口、食糧、資源、環境問題
の主原因だったのです。
Fiat Moneyによる資産経済は人類社会
をここまで発展させてきましたが、同時
に資源経済を壊してしまい、環境問題を
つくってしまったのです。
資産経済に翻弄されてしまった多くの
国々はCOP15でも合意することなく、
事実上の物別れで幕を引いてしまい
資産経済による環境破壊は進むこと
となります。
つづく