お金の作り方⑨通貨のK1グランプリ
単なる金塊の預かり屋だった銀行がFiat Money
というセイの法則にかなった戦略をとった背景は、
金利バブルによるものだったと思われます。
金利で儲けることに味をしめた銀行家は、実際に
預かっている金塊よりも、多めの紙幣Fiat Money
を刷り、貸し出し金利で儲けてその儲けで金塊を
買えば結局、金塊は増えて富だけが銀行に積み
あがったわけです。このときより通貨を偽造する
権利は銀行にのみ与えられし力となりました。
しかし、金塊と通貨の競争はshoestring operation
自転車操業的な要素をもっており、金塊保有者の
限界や埋蔵量の限界により、金本位制は持たなく
なります。
一方、増えてしまった通貨は商品として海外へ輸出
されるようになります。重商主義や植民地主義は
「通貨と銀行」の世界進出に他なりませんでした。
そして二度に渡る世界大戦は「通貨発行者」のK1
グランプリそのものだったのです。
つづく