どこまで見せるの?
酒井容疑者と押尾被告の事件で
いちばん商売できたのは他でもない
メディアです。このブログで扱うことも
それに加担していることになるのかも
知れません。
しかし、小向美奈子さん事件も
含めて、こうした加熱報道は、
「薬物に染まれば売れるようになる」
という考えをも助長するものでもあります。
間もなく生まれる鳩山政権がこの現象に
どのように対処するのか見ものになります。
菅谷氏(足利)事件のような
冤罪をなくすために
取調べの可視化は
裁判員制度導入とセットで
考えられていました。
民主党優位の参議院で通過した
可視化法案は事実上、法務省
(検察)の抵抗によって麻生
自公政権で廃案となりましたが、
両議院のねじれを終わらせる
今回の衆議院選挙で
民主党政権誕生となれば
可視化は確実に実現されます。
ところが、今般の薬物事件に
まつわる酒井容疑者と押尾被告の
事件がこれに水を指すことになります。
酒井容疑者に見られる
計画的な逃亡や
取り調べ攻防に
おいて可視化は
検察側の不利を助長し、
悪質な隠蔽工作や黙秘に
対抗するための取調べ戦術が
裁判員/裁判傍聴者の前で
明らかにされてしまえば以後
の犯罪者たちに優位性を
もたらすことになるからです。
検察の心理作戦や誘導尋問など
さまざまなネゴシエーション戦術を
一般に公開することの不利益は
やがて国民が被ることになる訳です。
次回「なぜ女性はファッションを必要としたか?」
「悪女を科学する」シリーズは左側ブログテーマ
から選び、始めから読まれることをお勧めします。