ファッションはコスプレよりいずる

「美」というものは権力と結びつくことに

よって権力そのものとなって行きました。

人は権力を獲得するために、そして、

それを維持するために何をしますか？

戦います。

女性社会は「美」をめぐる戦国時代へと

突入していきました。

王族・貴族間の正室争いや嫁姑戦争、

そして、老いとの戦いに使われていた

秘密の、魔法の武器たちはやがて、

一般民衆へと裾野を広げてゆきました。

すっぴんと裸による身分制度はここに

瓦解したのです。

戦場（市場）に、やがて様々な戦力が

参入してゆきます。背を一段と高く

見せるヒール。まつ毛をより長く見せる

アイライナー、そのまま身にまとって

貴族・王族気分を味わえるファッション。

だから、ファッションはコスプレから、

はじまったのであります。（祭事含む）

すっぴんで勝負していては打ち破ること

のできなかった身分制度と序列間闘争

はこうしたさまざまな武器の参入により、

かつて織田信長の鉄砲隊が武田軍の

騎馬隊打ち破った時の如く、戦国革命

が起ったわけです。

一方、世界の王族・貴族階級は？

といえば権力への心理戦も、同時に

繰り広げておりました。女性同士が、

お互いに抑圧し合い、監視し合う文化

はここに生まれたのです。

こうした心理戦とは無縁だった純朴な

女性たちも権力への憧れと、あいつぐ

市民革命によって、やがて汚染されて

いき、すべての女性たちが心理戦に

参加するようになって行ったのです。

それは都会からはじまり、やがて

メディアによって世界の津々浦々

まで広がりを見せてしまいました。

もはや「君カワイイねっ！」と言って

頬を赤らめる女性は日本にはほぼ

皆無となりました。

抑圧によって序列や身分制度を

維持するシステムは今日、欧米

のファッション業界が牛耳っています。

それは、何によってでしょう？

次回は

「ファッションの原点は裸の王様」

　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく