日本の品格 難易度1
日本人にとって宗教より、
法律より上位に来る最高
倫理、最高の価値観は
いったい何でしょう?
監視と抑圧です。
この監視と抑圧さえ気に
していれば、脱法行為も
道義・道徳違反も、一切
問われない。これだけ
守っていれば極端な話、
何をしても日本人として
生きて行けるのが味噌。
生活を縛る宗教が事実上
存在しない日本人にとって
監視と抑圧は品格そのもの
であり、生活規準(エトス)
だったのです。
もはや廃れた言葉では
ありますが、それさえ
抑えていれば何をしても
「そんなの関係ねぇ」と
あいなるわけです。
外国人が最初に洗礼を
受ける、えもいわれぬ
日本人/日本社会の
緊張感は正にここに由来
しておりました。相互の
監視と抑圧の中、あまり
表情を見せない日本人を
見て欧米人は宇宙人や
爬虫類を連想したのです。
イチローでさえ、WBCで
潰されそうになった世界一
強いプレッシャーの正体も、
列車内で化粧をはじめる
女性達のモラルハザードも
相互(抑圧X監視)+礼節
という図式で説明できます。
(メイクする電車女たち参照)
しかし、これがエスカレート
するとファシズムという全体
主義に陥ってしまうのです。
世界で最も社会主義が成功
した国と揶揄された日本人
が生得していた社会主義も、
明治から昭和にかけて体験
したファシズムも、その正体は
相互(抑圧X監視)=最高倫理
の図式だったのです。だからこそ、
モラルハザードを引き起こし、
関東軍等による様々な蛮行に
至ったわけです。