It's a LEMON!
みなさまの暖かいおことばが何よりの特効薬です。
ありがとうございました!
<It's a LEMON!>
ドイツの日本人学校の授業で
「多角形の最小単位は三角形である」と教わったとき、
頭の中からレモンの形が離れませんでした。
「二角形ってあるんじゃない?」ととなりのクラスメイトにいうと
「そんなのあるわけねぇだろ!」と一蹴され、
先生に質問する勇気は、そのときありませんでしたね。
「二つの大円で切り取られた図形を二角形とよぶ。」
「二角形の二つの内角は相等しい」
リーマン幾何学の存在を知り、あのとき思いついたことが
間違いではなかったとわかるのは大学に入ってからでした。
ちなみに英語でLEMONというのは
果物以外に役立たずという意味があります。
民主主義で理想とされる三権分立は正三角形なんです。
一辺の長さはみな等しく、内角もみな等しく、
どれが頂点になっても形に変化のない正三角形。
同様に三権分立では
司法、立法、行政のそれぞれが完全に同等の
独立した権能/機関であることが要請されています。
ところが日本の三権分立は
二等辺三角形か、直角三角形?
いえいえ、リーマン幾何学が必要とされるような
極めていびつな形になっています。
国会は国権の最高機関として位置づけられ、
憲法68条において
内角ならぬ内閣はそれを構成する国務大臣の過半数以上を
国会議員の中から選任することを義務付けています。
内閣は行政府、国会は立法府ですから、ここにおいて
行政と立法のM&Aが起きてしまっているわけです。
つまり、日本の三権分立は正二角形だったのです。
たとえば株式会社における
株主と取締役と経営陣の三角形。
名刺に「代表取締役社長」という
意味不明な肩書きの多いこと。
株主を代表して、経営陣を取り締まるべく構成された
取締役会が経営責任者である社長と
M&Aしちゃっているわけです。
これも、まるで個人商店のような二角形ですね。
日本の民主主義とcorporate governance
コーポレートガバナンス企業統治力は
まさにIt's A LEMON!!だったわけです。