二大政党制という浄化装置
そろそろ皆さまもお気づきに
なっていらっしゃることと存じますが
二大政党制という浄化装置は
官僚に対するチェック機能なのです。
一党独裁では、官僚+政治家+業界の癒着を
断ち切ることはもちろん不可能です。
誰も注意しないし、できませんから...。
でも、二大政党制は政権争いをする中で、
チェック機能が働きます。
官僚の汚職も、業界との癒着も、
政権与党の責任にしちゃえるからです。
監督責任というヤツです。
そもそも、今までの多数政党方式では
弱小政党どんぐりの背比べで、
互いに競ったり、
連立戦略に取り込まれたりして、
チェック機能はおろそかになり、、
結果として一党独裁になりやすかった。
これに対して、
二大政党制は浄化装置なだけでなく、
政治を国民にわかりやすくしてくれます。
憲法改正を実現する上で、
草案は二種類あった方が
二者択一で選びやすい。
他の争点も二つに絞ってくれる。
「郵政民営化、賛成か、反対か!」
と同じ効果があるわけです。
ところがですよ。
第21回参議院通常選挙によって
二大政党制が現実化しはじめると
共同体志向の日本人は
一党独裁へのノスタルジーを
既に感じ始めているのです。
だから、大連立なんて、
とてもアホらしい発想が出てくるわけ。
もとより、民主党は自民党の最大派閥ですから、
大連立は一党独裁に戻るということです。
でも、二大政党制を自ら標榜する米国も
そう望むようになりました。
なぜ?
テロ特で懲りたわけです。
一党独裁の方がコントロールしやすいからです。
石原知事よりも、はっきり、
NOと言える日本人が出てきてしまったからです。