「自分のことは話すな」
仕事と人間関係を劇的によくする技術
(吉原珠央 2019)
を読みましたニコニコ




私が読んだ理由として、
ブログは「自分語り」か「客観的な語り」
なのかの論争があって、(過去記事
その問いの「客観的な語り」派に
なる考えの1つになると思ったからです。


「自分のことは話すな」という
題名だけ見ると「自分語り」はダメなの?
という疑問が湧きます。
しかし、
副題で
「仕事と人間関係を劇的に良くする技術」
とあり、仕事の観点からだと
「客観的な語り」が必要だという条件が
ありました。
さらに、ブログではなく
現実の会話ということも視野にいれます。
これらを前提に置いて、
なぜ「自分語り」をすることが無意味
なのかを見ていきます。


筆者は自身の経験から、
「自分をわかってほしい」と思うことほど
傲慢なことはない、と述べます。
「傲慢さという分厚いコートを脱ぎ捨てれ
ば、私たちは相手ともっと価値のある
会話の場面を簡単に作り出せる」
と述べます。
会話に意味を見いだすことに限れば、
相手の情報を引き出すことで、
相手と自分の両方にとって意味のある
会話に発展します。


自分を知って欲しいという欲求が
生じることは自然なことですが、
「出会ったら、相手のことを3つは知ろう」
を筆者は会話で実践しているそうです。


例えば、
自分の話をする前に、相手の顔色や汗の
かき方、呼吸の早さ、髪や服装の乱れ、
手荷物の大きさやボリューム、
体調のよしあし、などといった
相手の状況や心理状態をまず観察する。
そして、目の前にいる相手の過去や、
少し先の未来を想像してから言葉を
選んでいくと著者は述べます。


この本を読んで、
私は以前にVoicyでキングコングの
西野さんが話していた
「あいさつのメリット」を思い出しました。
あいさつをするメリットは、
情報が集められることだそうです。
従来から続く接客に特化している
老舗は、潰れることなく続いています。
その要因の1つに、お客さんの情報が
流れ込んでくることだと述べます。
ただあいさつをしたり、相手に気を配る
ことで、自然と情報が集まって、
この情報化社会を上手く立ち回れていると
述べていました。
逆にあいさつが出来ない人は、
話しかけられないので、
情報が自然と減ってしまいます。


まさにこの本でも、
相手のことを知ることで、
自分に情報が流れてくるように仕向けます。
それが自分にとっても、
相手にとってもウィンウィンの状態を
作っていくことになります。
「常に自分が率先して相手の気分を
よくしようと行動する人を、
人は信頼し、集まってくる」と
筆者は述べます。
さらに、人工知能の観点からも、
これからの時代では「心を揺さぶる人」が、
社会の中で選ばれる基準にもなるの
ではないか、とありました。


本では他でも基本的な
コミュニケーションの内容を
述べていました。
「相手のことよりも、まずは自分が世間
や相手からどのように思われているかを
具体的に理解することが優先」
「話したいことの5割をカットせよ」
「相手の話したことを引用せよ」
「相手の話題を奪わない」
などなど、私にとって復習したり、
まだまだ足りない技術だと
思う内容が書かれていました。
いつの時代も基本的なことが大事である
それを意識させてくれる本でした。


読んでいただいて
ありがとうございましたニコニコ



紹介した本を楽天ルームでまとめて
います。