世界のエリートはなぜ「美意識」を
鍛えるのか?
(山口周 2017)
を読みましたニコニコ


エリートが美意識を鍛える理由は
3つあると述べていました。


①正解のコモディディ化。

今、世界中の市場で
「正解のコモディディ化」が
起きているそうです。


コモディディというのは、
どの会社の製品やサービスも
似たようなものに映る状況を指します。


論理的、理性的に情報処理をして
正解を求めていく。
その結果として、
「他人と同じ正解を出す」
それが、
必然的に「差別化の消失」という
問題を招きます。
神経中心主義の問題も似ています)



②自己実現の追求

モノ自体に比重を置くよりも、
モノによる経験とか、
モノによる自己表現などに
みんなが価値をおくようになってきた
そうです。


市場は差別化が消失しているのに、
その消費者は、差別化されている
モノを欲しがるという現象です。


消費行動が
「自己表現のための記号の発信」
にほかならない。
そして、
全ての消費ビジネスがファッション化
しつつあるそうです。


日本では片付けブームが起きていて、
モノ自体は減らそうとする
現象もあります。


①②の例で言えば、
「美意識」に着目することで、
他との差別化を産み出そうとします。
例えば、マツダで性能は同じだけれど、
外見が顧客を魅了する車を
開発した結果、
売り上げが上がったそうです。


③犯罪者にならない為。
いろいろなところでシステムの
急激な変化に対して、法の整備が
追い付かない状況が発生している
そうです。

例えば、日本では2010年の
グレーゾーン金利問題で、
過去に遡って過払い金の返還を
請求できるようになりました。


憲法違反ではないから大丈夫だと
今思っていても、
後になって犯罪行為になるという
ことです。


仕事で利益を追い求めていた結果、
自分では気がつかない間に、
犯罪者になっていた事実があります。


筆者は「美意識」を鍛えれば、
システムを疑問視できて
悪いことだと気がつけると述べます。


例えば、
悪とは、システムを無批判に
受け入れること」(ハンナ・アーレント)
の言葉。
善と悪について考えてきた私にとって、
とても納得できる言葉だと思いました。


それを意識してなのか、
Googleの社是に
「Don't be Evil」(邪悪にならない)
が掲げられているそうです。


この
①「正解のコモディディ化」
②「自己実現の追求」
③「犯罪者にならない為」
がエリートが「美意識」を
鍛える理由だそうです。


次にこれらを細かくみていきます。


読んでいただいて
ありがとうございましたニコニコ