“居酒屋タクシー” …また変な言葉がつくられ、認知されちゃいましたね。
ちなみにGoogleで検索してみたら、380,000件だって。(6月8日19:00現在)
これ僕、乗ったことあるんですよ。
って、官僚じゃぁありませんから。
しがない民間企業のサラリーマンなんですが、深夜残業が常態化していた時期にかなり使ってました。
居酒屋タクシーっていう言葉、あまり好きではないので、
以下“馴染みの個人タクシー”という表現にさせていただきます。
バブルの後期、といっていいのでしょうか。
この頃かなり仕事が激務で、残業が月100時間なんて珍しくない部署にいたんです。
一週間が、終電か、徹夜か、タクシーか、朝帰りか、みたいな感じで。
それが当たり前だった時期があるんです。
残業時間だけで、当時のドイツ人の年間平均労働時間を上回っていました。
残業代がつかない今のポジションより、手取りが多かったです…。
その頃、疲れ果てて帰宅する時に乗る“馴染みの個人タクシー”は、本当にオアシスでした。
当時は、うちの社と、近所のある会社が界隈では深夜まで電気がついているので有名で。
夜中の12時を過ぎると、従業員出入り口がある社裏の通りにタクシーの列が出来ていたものです。
“いやぁ、この時間は霞ヶ関の方が台数多いですから…” 当時の運転手さんの生の声です。
馴染みの個人タクシーを使う理由は、大きく分けて5つあるんです。
1. 予約ができる
2. 道順をいちいち伝えなくて済む
3. ツケがきく
4. 乗り心地が良い
5. 冷えたビールのサービス
1.については、携帯電話のネットワークが出来ていて、かけた本人が乗車中だったり都合が悪くても、別の個人タクシーを探してくれるんです。
2.は、道を憶えていてくれているので、疲れて爆睡しても起こされなくて済むわけです。
3.は、今ではほとんどがクレジットカードが使えちゃうんであまり意味はないですが、当時は本当にありがたかったです。タクシー券なんて使える身分ではなかったし、後から会社に請求するにしてもまずは個人で立て替えなきゃいけなかったので。
4.これは会社タクシーとは全然違うんですよね。個人タクシーの方はこだわってますから。
そんなわけで5.は最後にくるわけですが、それでもうれしいサービスでした。
タクシーで帰るということは、終電がない時間帯なわけで、
仕事してたってことは、お酒飲んでるわけではないので。
家帰ってから飲むには、時間考えちゃうし…
この“帰宅時のタクシーで、ビール一杯”っていうのが、本当に楽しみだったんです。
「夕飯、食べてないんでしょう」 なんておにぎりでも出されたりしたら、
ナミダ出ちゃいましたよ、マジで。
なんだか官僚だけでなく、タクシードライバーの方々も矢面で立たされているようで、
本当にお気の毒です。
ガソリン代も上がっているし…。
個人タクシーのドライバーの方々は、乗り心地にこだわってガゾリン車が多いんですよ。
公務員バッシングの、とんだとばっちりのような災難ですが…
昨今、道を知らないタクシーが多い中で、
本当にプロフェッショナルな個人タクシーのドライバーの皆さんはまさに職人、尊敬に値します!
ささやかながら応援しています。