身の回りの危険シリーズ、2回目です。今回は猫さんがつい食べてしまったりしたら危ないモノいろいろについて、いくつかお話しします。
 一口に食べてしまうもの、といっても、食べ物に限りません。猫さんが遊んでいるウチについ口に入れてしまうモノって、以外と身の回りにたくさんあります。中には、何にも意識しないウチに体に入ってしまうモノもあるのです。そんないろいろなモノについて、できるだけ書き出してみます。

室内で何か口に入れてしまうと困るモノ
 
猫さんを室内で飼っていると、食事以外にいろんなモノを口にくわえているのに遭遇することがあると思います。それがおもちゃとか食べれるモノだったら大丈夫としても、それ以外の何か変なモノでも口に入れてしまうこともいろいろあるのです。だもんで、犬ほどではありませんが、誤食などの事故は結構見かけますので、まさかこんなモノは、と思う前に、できるだけ危なそうな物は室内に置かないことを心がけてくださいませ。

猫さんが食べれる食品の中の危険
・魚の硬い骨
 猫は魚が好物ではありますが、硬い骨も大丈夫かというと、犬のようにあごの力が強くないので、骨をかみ砕いてまで食べる力はありません。だもんで、骨を丸飲みにしたりして、喉や食道に引っかけたり、飲み込んだ骨が胃腸に詰まって通過障害を起こすこともよくあります。デスので、かみ砕けないような硬質の大きめの魚の骨(鯛、カレイ、スズキ、ヒラメ、鮭、ブリ、等々)は、絶対に骨をあげないように気を付けてくださいませ。アジのような小魚でも、できれば背骨(椎骨)や頭の骨の部分はさけてほしいです。
・ネギの仲間の野菜
 ネギの仲間の野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、ニラなど)は、血液中の赤血球を壊す成分を含んでいるため、多食すると血液が壊され、貧血になります。ネギのような臭う野菜はまさか食べないだろうと思っていても、万能ネギのようには先がつんつんしていると、猫草のような感触なので、つい口に入れてしまうことがよくあります。また、人間の食べるものをあげていると、知らないウチにネギ入りの食べ物をあげてしまうこともあります。だもんで、人間の食事をあげたりすることに気を付けるのはもちろん、買い物からかえって荷物を置いたままにして、つい猫がネギの先を食べたりしないように気を付けてください、。
・鶏肉の骨
 鳥の骨は非常に硬質で消化しない上に、かつ、鋭い切片になって割れますので、通過するウチに胃腸を傷つけたり、腸に詰まったりする場合があります。ちなみに、ケンタッキーフライドチキンの骨でもダメですので(^^;)。
・こんなものは食べないだろうと思うような食品
 猫専用の食品にはまずそんな心配ありませんが、人間食の中でまさかこんなモノを、というものを食べた例はかなりありますので、いくつかあげておきます。
    梅干しの種/アーモンド/鰹節の固まり(削って使う奴)/大きい固まりの肉/
これらの何がいけないかというと、食道や胃、腸に詰まって閉塞してしまうことがあり得るからです。書き出したものは、実際にワタシが見たことがあるモノばっかりです。梅干しの種は、まさかと思われるかもしれませんが、ほんとにありました(^^;)。
・チョコレート
 チョコレートを好きな猫さんは滅多にいないと思いますが、チョコレートの中には心臓に対して有害な物質が含まれていますので、かじったりしないように気を付けてください。

猫さんが遊んでいるウチに食べてしまう可能性のあるモノ
・猫のおもちゃいろいろ
 猫が喜んでかじって遊んでしまうようなおもちゃは、ある程度大きいモノならそんなに心配ないですが、小さめのモノや、ひもの長い物は注意が必要です。どちらも、うっかり食べた時に食道や胃や腸に詰まることがあり得ます。アルミホイル丸めたようなおもちゃも同じです。
・裁縫用具(針、糸、まち針など)
 裁縫用具のようにちまちましたモノは、猫さんのいいおもちゃになり得ます。特に、糸類は、うっかり飲み込んでしまうと、際限なく長く飲み込んで、胃や腸にのびて傷を付けて、大変危険な状況になることがあります。針やまち針は消化管を貫通して、他の内臓を傷つける危険もあります。
・子供さんのおもちゃ
 子供さんの居るご家庭では、ブロックやガシャポンおもちゃなどが大概あると思いますが、これもまた猫のおもちゃになり得ます。いずれも小さめなので、うっかり猫が飲み込む可能性があります。

 インテリアの類
・観葉植物
 観葉植物の種類のいくつかは、有毒な植物があるようです。(ワタシは観葉植物に詳しくないので、種類あげれなくてすみません)猫は植物があると大概はかじる傾向があるので、猫の居る室内には置かないのがよいかと思います(観葉植物もぼろぼろになります)。
・蚊取り線香や、ろうそく、仏壇の線香など、火を付けるモノ
 置き場所にも寄りますが、火を付けて使うモノがある部屋には、猫さんを入れないようにするべきです。以前、仏壇のろうそくを倒して出火したという事件もありました。よっぽど安全な場所に置かない限り、猫が倒してしまう可能性があると見た方がよいでしょう。あと、蚊取り線香食べてしまったという例が、ありましたが、大量に食べなければ危険度は低いですが、胃腸炎は起こすと思います。
そのほかいろいろ
・ボタン類
 ボタンはおもちゃとしてもちょうどいい大きさなのですが、やっぱりうっかり食べてしまう可能性が高いモノです。
・輪ゴムなどのゴム片や、サンダルの底
輪ゴムもおもちゃとして遊んでいるウチに食べてしまいがちです。まれな例ですが、ビーチサンダルで遊んでいるウチに、底をかじって、それが腸に詰まった例があります(ウチの院長の飼い猫(^^;))
・毛玉
 毛玉はグルーミングする習性がある以上、さけられませんが、毛の多い猫種や長毛猫さんでは、これらが巨大化して、消化管に詰まることがかなりあります。また、毛玉を芯にして、他のゴミも絡んで巨大化した異物になることもあります。毛玉はやっぱり作らないようにするのが賢明です。
・人間の飲む薬
 人間の飲み薬は、猫のおもちゃとしてやはりちょうどいい大きさだったりするので、遊んでいるウチについうっかり口に入れてしまうことが多いです。薬の種類によっては、かなり重大な中毒症状を引き起こすこともありますので、食べた現場を見た場合は必ずその薬を調べて動物病院に連れて行って、症状が出る前でも適切な処置を受けてください。その際、食べてからどれくらい時間がたったか、量とかもきちんと把握して置いてください。
・ゴキブリ団子などの殺虫剤
 殺虫剤のたぐいは、とにかく有毒であると考えてください。食べたものがわかるならばそれを持ってできるだけ早くに動物病院で処置を受けてください。(飲み薬と同様です)
・ねずみ取りの薬
 これらも、ネズミへの誘因作用があるだけでなく、猫も食べてしまう可能性がありますので、非常に注意が必要です。薬の種類によって、毒性が様々ですが、重い症状になりやすいので、食べてるのを見たらば、症状が無くても速やかに動物病院に連れて行ってください(薬によっては、食べた直後よりも3,4日後に症状がひどくなったり、突然亡くなったりします)。

室外では危険は更にたくさんに
 室外はどうかというと、野生の有毒植物、刺す昆虫類(蜂、アブ、ダニ、毛虫など)、有毒動物(蛇、蛙)など、いろいろな食べる可能性のある危険が増えます。また、農産物にまく農薬や除草剤の付いた植物を口に入れたりしての中毒もあります。、植物については種類が多すぎるので、個々にはあげませんが、植物毒は種類によっては重大な症状が出ることがありますので、外から帰って急におかしい症状があれば、必ず動物病院に連れて行くようにしてください。また、虫や蛇にかまれた場合は、顔や手が腫れたりしますので、やはり帰宅後に外貌変化があったらば、動物病院に連れて行ってください。蛇や蛙をうっかり食べた場合、寄生虫が移るので(マンソン裂頭条虫)、定期的に検便してチェックした方がよいです。
 最近では室内でネズミに遭遇することが少なくなりましたが、野外ではまだネズミを捕まえることもかなりあるようです。生きたネズミを食べてしまった場合は毒ではありませんが寄生虫が移ることがあるので、必ず定期的に検便などしてください。死んだネズミを食べたような場合、万が一、そのネズミが殺鼠剤による中毒でなくなった場合などは、そのネズミの体に回っている薬の成分が猫にも移行して、同様な中毒を起こすことがあるので、おかしい場合は必ず診察を受けてください。って、非常に重大な症状になっていることも多いので、十分すぎるくらい十分に気を付けて欲しいものです。