★★☆☆☆☆☆☆☆
2023年
監督 宮崎駿
声の出演 山時聡真 菅田将暉
意味が分からない。意味が分からなければ面白くない。
『風立ちぬ』以来10年ぶりの宮崎駿監督作品であり、スタジオジブリにとっても『思い出のマーニー』以来9年ぶりの完全自社製作アニメーション作品。声の出演は山時聡真、菅田将暉、あいみょん、木村佳乃ら豪華なメンバーが集まった。
前情報が映画公開まで一切明かされず、予告編すらも出されないという全く新しいプロモーションが話題を読んだ本作。昨年末に公開されたスラムダンクもここまで徹底した情報統制は行っていなかっただけに、映画がヒットするのか、そもそも映画が公開されたことを世間一般が認知するかなど、様々な声があったが蓋を開ければ、映画は大ヒットスタートを記録した。
しかし、映画の評価を巡っては賛否両論が巻き起こっている。私のように全く意味が分からなかったという人もいれば、面白かったという人もいる。まぁ映画の感じ方は人それぞれではあるが、私個人としては正直かなり退屈に感じた作品で、途中は睡魔との戦いだった。
作品は眞人が母を亡くし、新たに引っ越した先で中々馴染むことが出来ない現実と、彼の新しい母が失踪したのを機に入り込むファンタジーな世界の2つが舞台だ。時は第二次世界大戦。この唐突に入り込む、中々にビジュアルが気持ち悪い鳥たちの世界が、中々に観ているのが退屈で辛い。まぁそもそも作品にあまり入り込めていなかったのもあるかもしれないが。
異世界で自分の母親になる少女と出会っての冒険と言うのは中々に面白いとは思ったが、悲しいかな。そもそも眠いと思いながら観てたので、なぜ彼がその少女と出会ったのかいまいち覚えていない。これはもう1回観た方が良いのか?
ただ、アニメーションとその映像はやはり凄い。細かく描かれている部分と、絵の具で描いたような情緒感のある画が楽しめる作品であることは間違いなく、アニメーションの技術的な部分においては、やはりジブリクオリティは凄いなと感じた。
この「君たちはどう生きるか」は、宮崎駿氏が少年時代に読んだ本から借りた物らしい。と言うことは、これは宮崎駿の自伝的な要素も含まれているのだろうか。うん、分からん。ただ、宮崎駿も82歳。いつまでも作品を作り続けられるわけではない。そういう意味では、もしかしたら観た方が良いのかもしれない。ただ、観るならばある程度いいコンディションで、観ることをお勧めする。
(C)2023 Studio Ghibli