アートセラピストのようこさんのブログ(http://blog.goo.ne.jp/senior-quest)を読みながら、亡くなった祖母のことを思い出しました。
以前、入院している祖母を見舞いに行ったことがありました。
入院時、ベッドに腰掛けた祖母は、頼りないくらいに細く痩せてしまって、ふっくらとして、元気ないつもの祖母の面影は、ないように見えました。
もう、会えないかもしれないと思っていたけど会えたこと、こんなに痩せてはいるけれど、確かにここに生きてくれていることがありがたくて、涙を我慢することができず、その場でボロボロと泣いてしまいました。
祖母はそんな私を見て、『あなた、ちゃんとご飯は食べた?美味しいもん食べなあかんよ。』とか、『今の時期、蓮棚がきれいに見えるとこがあるから、観光してきなさい。』と言いました。
自分は、ご飯食べられないのに、私の心配ばかりして…。
わたしは、またまた泣いてしまいました。
わたしが、『そういう事しに来たんじゃないよ、おばあちゃんに会いに来たんだから。』と言うと、『ここにいても、なにもやることはないよ。あなたが名古屋に来たら、楽しい思い出を作って帰ってほしいの。』と言って、わたしを見つめました。
いつも、自分の事よりも周りを優先させる、周りの人が楽しい気持ちになるように、笑いをふりまく人でした。
祖母に言われて、見に行った蓮棚は、それはそれは見事な蓮でした。
何キロにも渡って、一面に咲く蓮の姿は、清らかで美しかった。
泥から生まれる花。こちらの世界とあちらの世界を繋げてくれているような不思議さを持ち合わせているような気がしました。
蓮を見ると、わたしは、祖母を思い出します。
祖母があの景色を、わたしにプレゼントしてくれた。
蓮はわたしにとって、祖母との思い出の花です。
会いたくなったら、また見に行こう。蓮の花が咲く時期に。