企業で正社員が足りないらしい。ここ10年で最多とか。
企業の4割超が「正社員不足」 過去10年間で最多(2017/02/21)
自分に関係する「情報サービス」では65.6%の企業で正社員が足りていないらしい。
ここにはSIerや情報システム子会社が含まれると思われる。
何をやるにしても、もっともコストがかかるのは人件費というのは間違いない。
だから、一生懸命効率化したり、自動化したり、AIに任せてみたりなどしようとしている。
それがうまくいけば、正社員不足は回復するはず(特に情報システム部門)。
でも、実際に現場でシステム導入をやろうとすると、
最初の威勢は良い(自動化だー、業務効率化だーなど)が、
要件定義を進めていくと、開発にかかる費用が予算をオーバーするとわかるやいなや、
安くするためにこれをあきらめる、あれをあきらめるなどとなっていく。
結局、何も変わらずシステムが新しくなるだけ。
あるいは、今まで紙でやっていた業務がそのままパソコンにかわるだけで、
かかる人手は全然変わらない。
初期投資は予算内におさまったけど、ランニングコストは前と変わらず。
むしろ、慣れるまでは余計にかかったりして。
どんなプロジェクトでも、あるポイントでスポンサー(お金を出してくれるところ)のレビューを必ず受ける。
大きなプロジェクトになればなるほど、会社の偉い人の承認をもらう必要がある。
そこで、要件と開発の内容、予算を考慮して、その提案や進め方を検討し、Go/NGの判断をしていると思うが、
最終的にどこにお金がかかるのかわかっているんでしょうかね。
初期投資ばかりに目がいき、そのあとにかかるランニングコスト、
特に人件費まで考えているようには思えない。
もちろん、ちゃんとそこまで考えてキチンとトップダウンでこうしろという指示を出せる、
素晴らしい経営者の方もいるが…。
「ベストプラクティス」と言われる成功プロジェクトに参画しない限り、
なかなかそういう人には会えないのだろう。
自分は、たぶんそういう人に会ったことがないな。