「お得校」という言葉、受験の場面でよく聞く。

 

入るときの偏差値はそこまで高くないのに、大学進学実績はいい。
指定校推薦の枠も多い。

うまく乗れれば、コスパがいい――
 

そんな説明がされる。

 

当然、親としては気になる。

 

時間とお金は限られる。
 

その中で、できるだけ有利なルートを取りたいと思うのは自然。

 

ただ、実際には、この話はそんなに単純でもないと感じる。

 

「実績」の見え方一つとっても、数字だけ見れば華やかだが、中身にはばらつきがある。

 

中高6年間で上位に残った一部の層が、いくつも合格を積み上げていることもある。

 

「この学校に入ればこうなる」というより、「この中でどう過ごすかで分かれる」という方が、実感に近い。

 

指定校推薦にしても、枠があること自体は安心材料になるが、それを取りにいくには、結局は校内で上位にいないといけない。

 

入口を選んだだけでは、話は終わらない。

 

それよりも印象に残るのは、日々の生活のことだ。

 

どんな友達がいて、どんな会話をして、何に時間を使っているのか。

部活にのめり込んでいるのか、行事で盛り上がっているのか、あるいは淡々と勉強しているのか。

 

その積み重ねの中で、子どもの関心やスタンスが少しずつ形になっていく。

 

受験のときは「どこが得か」を軸に考えがちだが、通い始めると、その基準が少し変わってくる。

 

コスパの話が間違いというわけではない。

 

ただ、それだけで決める感じでもない。