この週末(昨日と今日)、東大で五月祭が行われている。
(注:報道によれば16日、安全上の理由から中止されたが、17日は開催予定)
東大の学園祭というと、「アカデミック」「難しそう」「頭のいい人たちの世界」というイメージを持つ人も多いと思う。
しかし、SNSで流れてくる企画を見ると、だいぶ様子がおかしい。
たまたま見かけたのが、
「素数アイス」
という企画。
好きな数字を注文すると、その数字を素因数分解し、対応するアイスを組み合わせて渡してくれるらしい。
例えば、
2=バニラ
3=チョコ
5=抹茶
みたいに素数ごとに味が割り当てられていて、
30なら、2×3×5
だから、バニラ・チョコ・抹茶、みたいな感じなのだろう。
……何を言っているのかよくわからない。
こういう「意味があるのかないのかわからないこと」に全力を出す。
そこが面白い。
本人たちは大真面目でやっている。
普通の人なら、「チョコミントください」で終わる。
しかし東大では、
「84でお願いします」
「84は2×2×3×7なので……」
みたいな会話が成立する。
もはや数学なのか接客なのかよくわからない。
受験親としては、こういうのを見ると少しホッとする。
受験の世界にいると、どうしても、
偏差値
順位
合格実績
鉄〇会
合格率
みたいな話になりがち。
しかし実際の学生を見ると、「変なことを本気でやる人たち」でもある。
そして、その「変さ」が東大の魅力なのかもしれない。
文化祭というより、「巨大な知的悪ふざけ空間」に近い。
工学系のところでは本気で意味不明な展示を作り、無駄に高い技術力を投入し、 文科系でも異様に深い研究を始める。
本人たちは楽しそうだ。
こういう空気を子どもが実際に見るのは悪くないと思う。
「東大=受験のゴール」みたいに考えると息苦しくなる。
しかし実際には、その先には、素因数分解しながらアイスを売っている大学生がいる。
そう思うと、少し肩の力が抜ける。
本来の学問というのは、こういう「なんだそれ」みたいな遊び心とかなり近い場所にあるのかもしれない。