NHKのEテレで再放送されている番組に、「3か月でマスターする数学」というのがある。
(同じシリーズで、西洋美術もある)

先日、何となくつけていたら、高校生の子どもが「これ、何?」と入り込んできた。

珍しいなと思いつつ、そのまま一緒に見ることになった。

番組の中で、こんな問題が出てきた。

太郎は、妻の花子とパーティに出席した。他に2組の夫婦がいた。合計6人。
それぞれ握手をしたが、自分の配偶者とは握手しない。
太郎が他の5人に『何回握手したか』と聞いたところ、全員が違う回数を答えた。
では、花子は何回握手したか。


いかにも数学っぽいようで、数式は一切出てこない。


むしろ、パズルに近い。

子どもは「こういうの、数学って感じしないよね」と言いながら、妙に食いついていた。


紙もペンも使わずに、頭の中であれこれ並べ替えている。

「いや、それだと矛盾するだろ」
「じゃあこっちは?」
みたいなやりとりが続いた。

普段、勉強の話はほとんどしない。

こちらから聞くこともないし、向こうも話してこない。

それが、こういう問題になると、自然と会話になる。

内容そのものも面白いが、それ以上に、こうして横に並んで同じものを考える時間が、なんだか新鮮だった。

かつての受験の頃は、毎日のように隣に座っていた。

あの頃は「子どもの勉強を見る」という感じだったが、今は違う。

一緒に何かを解く、というより、同じものを見て勝手に考えている、くらいの距離感。

こういう時間は意外とない。

数学が得意かどうかとか、将来役に立つかどうかとか、そういう話はひとまず横に置き、単純に「考えるって面白いよね」という時間が流れていた。

こういうのも悪くない。