最近あるネット記事を読んだ。

 

内容は、中学受験で難関私立に合格した家庭が、入学後の教育費の重さに直面し、初めて家計の厳しさに気づいて戸惑う、というもの。

 

祖父母からの援助を期待していたが、それが難しくなり、不安に陥る——

 

そんな話だった。

 

教育費が重いのは事実であり、合格はゴールではなくスタートという指摘もその通りだ。

 

ただ、いま中学受験をする家庭は、もっと冷静に数字を見ている。

 

塾に通い始める時期、年間の費用、講習や追加対策でどれだけ膨らむか。

 

さらに、入学後の授業料や諸経費、大学まで進んだ場合の総額まで、ある程度は織り込んでいるケースが多い。

 

口コミや入手できる情報も十分にあり、「知らなかった」では済まされない。

 

加えて、制度面の情報も当然のように織り込んでいる。

 

私立高校の授業業実質無償化といった国の政策だけでなく、自治体ごとに異なる私立中学家庭への支援や補助も含めて、「いつから、いくら受け取れるのか」を前提に資金計画を組んでいる家庭は少なくない。

 

児童手当や各種助成、さらには資産運用も含めて、家計全体でどう回すかを考えている。

 

現実の難しさは別のところにもある。

 

祖父母(子どもからみて)からの援助という話も、実際にはそれほど単純ではない。

 

親の親、つまり祖父母はすでに高齢であり、これからは「支援してもらう側」ではなく、「支える側」に回る可能性が高い。

 

父方・母方それぞれに両親がいて(4人いる!)、いずれ(あるいはすでに)介護の問題が現実になる。

 

兄弟姉妹との役割分担、誰がどこまで負担するのか。

 

子どもの進学と親の介護が同時期に重なることも十分あり得る。

 

「自分の親からの援助がなくなって困る」という家庭もあるのかもしれないが、実際には、多くの家庭が「そもそも援助には頼れない(頼らない)」前提で、自治体による補助制度も織り込みながらバランスを取っている。

 

子どもの受験のスタートラインに立つまでに、教育費だけでなく、制度、資産、そして親の介護や自分たちの老後まで視野に入れた現実的な計算が行われていると思う。