鉄緑会の指定校と呼ばれる中高一貫校に子どもが通っていると、保護者会や学校行事など、保護者が集まる場でほぼ間違いなく出てくる話題がある。
それが「塾、どうしてる?」という話。
「どの塾に行ってる?」「鉄緑会は?」
決まり文句のように、自然と交わされる。
もちろん部活の話や学校生活の話もするのですが、気づくと塾の話に戻っている、ということも少なくない。
周りが動いていると、心がざわつく。
この感覚は、中学受験のときだけのものではなく、完全にデジャブ。
同じ世代の親の多くは、受験は公平で努力すれば道は開けると信じて育ってきた世代が多いのかもしれない。
サピや早稲アカから難関校へ、そして鉄緑会、さらにその先へ——。
より整った環境があるなら目指さない理由はなく、「行っておけば間違いない」という様子もうかがえる。
親自身の不安を和らげたい気持ちが混ざっているのかもしれない。
気のせいかもしれないが、話しているとそう感じることがある。
優秀な仲間に囲まれ、自由度の高いはずの6年間。
その一方で、放課後や休日が塾や課題で埋まっていってしまうとしたら、少しもったいない気がする。
この先どこかで必ず「次のコース」が用意されていない場面が訪れるはず。
そのときに自分の足でどう進むのか。
その選択ができる力だけは、身につけてほしい。
親として、そんなことを考えながら周囲の空気と向き合っている。