今年の中学入試問題より。
算数の計算問題です。
問題
次の式を満たす▢の中に入る、1以上の整数の組み合わせを1つ答えよ。
8 × ▢ + 11 × ▢ + 23 × ▢ =2024
少し戸惑いました。
このタイプで▢が2つの式は割とよくありますが、3はあまりなかったからです。
計算問題ですが、▢が複数あるので、式の通りに計算していく、というやり方は通用しません。
かといって、やみくもに当てはめていって答えを出せるものではありません。
計算式の形をしていますが、思考力系の問題のようにみえます。
「整数の組み合わせを1つ」となっていて、この式を満たす数の組み合わせは1つとは限らず、複数存在します。
そのまま計算できないし、答えも一つに決まらない…。
こういうの困るんですよね。
子どもが中学受験を経験した、親しい人にこの問題を見せたら、「?」(何言っているの)という感じでした。
そりゃそうだ…。
わけがわからないですよね…。
この問題、しかたがないので、2024が8の倍数(8×253)であることを使って、11の倍数と23の倍数を足して8の倍数になる場合を調べていたら、結構時間がかかってしまいました…。
何が速く答えにたどり着ける方法なのか分かりません。
この式、見る人が見ると、「あ、なるほどね」ということのようです。
気づきませんでしたが、実は、2024は、8と11と23をかけ合わせた数だったのです!
2024 = 23 × 88 として、そこから計算を進めていくことも可能でした。
(例えば、2024=23×77+23×11 というように)
受験する西暦の年にちなんだ問題が出ることがある、といわれていましたが、それでした。
2023だったら、7×17×17
2022だったら、6×337
というように。
その意味では、半分「知識問題」?
難関中ではこれが、一番最初の小問に出てくる、ウォーミングアップ級の問題。
サクッとやって次に向かう感じだと思います。
やっぱり、手強い…。
ちなみに、今年は、開成中の算数でも2024年にちなんだ問題が出題されています。
こちらは、1から9までの数字と四則演算記号( + - ×÷)とカッコをつかって2024を作れ、という問題。
これも面白いです。
そして、来年は2025年。
2025は45の平方数です。
掛け算の九九表に出てくる、1から81までの全ての数の合計も2025。
来年受ける方は予想しておいたほうがいいかもしれません。
(計算力を鍛える)