「大学全入」時代が本格的に到来すれば、一般入試をクリアせずとも有名大学に入学できるようになる。
数年間、毎日必死に勉強して私立中学に行き、そこでも必死に勉強して大学に入ってみたら、周りの多くはAOや推薦で入っていて、そこまでギリギリ勉強せず、もっと好きなことをして過ごしてきていた―。
そんな時代になる、なってきているのかもしれない。
わざわざ時間とお金をかけて中学受験する意味や価値はあるのだろうか?
ここで見方は完全に分かれるように思う。
ひとつは「やっぱり中学受験はコスパが悪い、意味ない」
あるいは「誰でも大学に行けるからこそ、将来何をしたいか考え、そのための選択が重要で、だから中学受験する意味が大きい」
どちらかが正解で、どちらかが不正解という話ではないと思います。
どちらも正解、かもしれません。
なんとなく中学受験?
それはそれでさ。
中学受験なんて通過点の一つに過ぎず、大学だって中継点。
その先の将来を見て何を求めるか…。
入る大学によって人生が決まるわけではないので。
もっと言えば、入る会社によって人生が決まるわけでもありません。
ペーパーテストだけで採用する会社もほとんどなく、会社には「入社偏差値」のようなものも存在しません。
中学受験は意味がないと思う人が増えれば、無駄な時間とお金がセーブできるので、「中学受験業界」は困るでしょうが、社会全体としてみればプラス。
それでも中学受験して中高一貫校に進学する意味があると考える人は一定数いるだろうと思います。
中学受験の意義は、その学校で中高6年間過ごす「環境を買う」ことにあると思います。
中高一貫校には各学校の個性とカラーがあり、先生と学校に集まってくる生徒たち、卒業生からなる独自の「コミュニティー」が形成されています。
もちろん公立校にもそうした繋がりはありますが、最も多感な6年間途切れることなく、濃密な接点があるので、はるかに強い結びつきと「同胞意識」が生まれます。
逆にそんな人間関係を回避したい場合、中学受験はおススメじゃない。
とりあえず有名中高一貫校に入れとけば、いいところに進む確率を上げられる(本人次第なんでそれが本当かわかりませんが)。
エスカレーター式の付属校に入れてしまえば、あとは学校に任せで、授業料だけ払っておけば、いい会社に就職してくれるかもしれない(そうなると安心)。
何をもって「いい会社」と言うかはとても難しい…。
誰かわかりますか?
でも世の中甘くなくて、有名な大学を出たというだけの理由で採用するところはないと思います(そこまで能天気じゃない!)。
採用面接する側からすると、卒業大学だけでなく高校を見ると情報が増えますが、参考でしかありません。
中高一貫校に話をもどすと、子どもにこういう環境で6年間(系列大学に進学できる場合はそれ以上)過ごして欲しいという願望があるのであれば、「選択肢」として意味があると考えます。
時代は変わっているので、中学受験するしないに関わらず、大学やその先の将来を見据えて、進路やキャリアをどう考えるかが問われていると思います。
Noteでも情報発信しています。
(親子で中学受験に挑んだ3年間の激闘の記録)