関西では低学年から中学受験の先取りをする塾がありますが、関東では少ないです。
例えば、算数に特化したフォトンなどはありますが…。
首都圏の大手塾では小1、小2から通塾可能ですが、小4以降の中学受験カリキュラムを「飛び級」してやるものとは違うと理解しています。
低学年からの先取りの是非については専門家の間でも賛否両論あります。
効果が高いと思えばやればやってもいいですし、デメリットが大きいと考えればやらない方がいいです。
そもそも中学受験それ自体が「先取り」になっていると思います。
小学生に対して、中学や高校でやるような内容を問う、「無茶振り」なところがあります。
実際に、例えば、灘とか開成といった学校の中学入試問題を見てみるとわかります。
これが、大学ではなく「中学」に入るための入試の問題。
現役大学生でもスイスイとは解けないのでは?
「普通にやってたら無理」
という面は確かにあると思います。
一部の中高一貫校では、高2までで高校の全範囲を終えるので、これこそ「先取り」。
中学入試では、そうした授業に付いていける生徒を選抜するために行われているとも言えます。
海外の学校では「飛び級」が認められているところもありますが、実質的にそれに近いようなものなのかもしれません。
中学受験の勉強は、家庭学習(塾の復習)が重視されているというか、一番時間が使われます。
が、それは手法の問題であって、本質的には先取り学習をスムーズに進められるかどうか。
そこで強さを発揮するのは、ある程度予習していてベースがあるか、理解度や吸収力(記憶力)が高い場合。
更に、学習を長期にわたって持続させないといけないので、「勉強することが苦にならない」。
「嫌いじゃない」と「好き」は少し違うと思います。
信じられないかもしれませんが、「勉強するのが楽しくて仕方がない」という「変わった」子もいます。
そこまでじゃないけど勉強するのは嫌いではない。
そんな場合、理解できるなら可能な限り早くスタートすることで余裕が生まれるし、「わかる」「できる」に繋がれば、「好き」になるチャンスも出てくると思います。
先取りと言ってもいろいろな方法が考えられます。
中学受験生が使うテキストや問題集をやるだけが先取りではないと思います。
小1や小2から塾に行かなくてもできることはあります。
低学年からできそうなものがあれば是非やったほうがいいですし(通塾するかどうかは別にして)、そこまでガッツリやらなくても、漢字とか計算とか、毎日10分でも机に向かって集中するとか、何らかの「下地」があったほうが絶対にいいと思います。