2024年中学入試の合格実績が、各塾から続々と発信されています。
塾によって合格者のカウントの仕方が異なり、また、一人の生徒が複数合格すると全てカウントされるので、塾どうしの実績を比べにくくなっています。
男女御三家を含む難関中は、東京・神奈川入試初日(2月1日午前)に一斉に行われ、しかも入試は1回のみ実施される学校が結構多くなっています。
これらの学校は併願できず、合格者が重複しないので、合算することで塾の合格実績を比較できます。
具体的には、開成、麻布、武蔵、桜蔭、女子学院、雙葉、駒東、慶應普通部、早大学院、早実、フェリスの計11校。
塾の合格者数だけみても、塾の規模がまちまちなので、生徒数に占める難関中合格者の割合を出すことで、塾どうし比較できます。
難関中といえばサピ一強というイメージがあります。
サピの2024年の上記11校の合格者数を合計すると、1305人。
「合格者数」でみると、二番手の塾が伸びているとはいえ、圧倒的に多い。
在籍者数(6436人)に占める割合は20.3%。
昨年の難関中合格者比率も20.3%でした。
今年は合格者数が減りましたが、生徒数も減ったので、比率は変わりませんでした。
因みに、上位20%は偏差値に換算すれば(サピの中で)58.5以上に相当します。
「合格率」でみるとサピよりも高い塾はいくつかあります。
以下いくつか取り上げたいと思います。
フォトン(生徒数:105人)
11校合格者数:59人(昨年41人)
合格率:56.2%(昨年48.8%)
何と生徒の過半が難関中合格という、驚異の合格率!
以前ブログで取り上げたことがありますが、小2から徹底した算数先取りを行う少数精鋭塾です。
入塾テストが小1の11月にあるので、就学前から相当準備を進めないと入れないという。
生徒は、男子71人、女子34人と、男子比率が高いですが、女子御三家で計25人合格していますので、女子の合格率は何と7割を超えます!
エルカミノ(生徒数:138人)
11校合格者数:29人
合格率:21.0%
エルカミノもブログで取り上げたことがあります。
男子101人、女子37人なので、男子比率が高め。
男子校(御三家、駒東、慶應普通部)には計28人合格していて、男子の難関中合格率は28%。
希学園・首都圏(生徒数:215人)
11校合格者数:45人
合格率:20.9%
自らを「スーパーエリート塾」と称する関西の塾。
男子に限ると、難関校(開成、麻布、駒東、慶應普通部)の合格者数の合計が27人で、男子生徒に占める合格率は21.6%。
2024年受験組は18期生で、他社と比べて首都圏での歴史はやや短めです。
個人的に注目していたグノーブルについては、11校合格者数の割合は約19%でしたが、サピの水準に近いといえます。
生徒数が昨期よりも2割も増えていましたので、その影響もあるかもしれません。
難関中合格率でみると、難関中は必ずしも「サピ一強」ではないことがわかります。
(中学受験の参考)