目下、首都圏中学入試が進行中で、埼玉に続き、千葉入試が進んでいます。

 

来週は東京・神奈川入試に突入します。

 

今の時期は、中学入試の学年が切り替わる時期。

 

今の5年生は「新小6」に、4年生は「新小5」になり、新年度のカリキュラムがスタートします。

 

そして今の3年生は「新小4」として本格的に中学受験の勉強が開始するタイミング。

 

3月には各塾による春期講習もあります。

 

今の時期、いろいろな学習塾のチラシが入ってきます。

 

その中に、enaという、公立中高一貫校対策に特化した塾のものがありました。

 

都立中入試で断トツの実績を有し、都立中合格者の占有率は約60%

 

二番手の栄光ゼミナール(シェア約10%)、三番手の四谷大塚(同約7%)と合わせた3社合計で約77%。

 

「独占的占有率」(73.9%)を超えるので三大寡占ですが、二番手以下を大きく引き離し、enaの独走状態

 

チラシによれば、今年度から私立中向け体制を刷新し、新小4から私立コースと公立コースを完全分離し、また、難関私立中専門塾を開校するなど、大きく舵を切り、「私立も公立も合格する塾」として始動するという。

 

enaはもともと小規模な学習塾で、都立中高一貫校構想に合わせてその対策に特化することで他塾との差別化を図ってきました。

 

公立中高一貫校対策の世界で「敵なし」となり、私立中入試に戻ってきたということなのか…。

 

ご存じの方も多いと思いますが、公立中高一貫校では、入学者選定のための学力試験は行わない建前になっています。

 

これは、学校教育法施行規則で禁じられているから。

 

なので、公立中高一貫校の場合、科目別テストの「入学試験」ではなく「適性検査」が行われます。

 

「受験」ではなく「受検」といわれるゆえん。

 

適性検査は、作文や、教科横断的な課題を通じて分析力や表現力、総合的な思考力を問う問題になっていて、知識だけを聞かれることはありません。

 

つまり、私立中入試とは別モノで、別の対策が必要になります。

 

我が家では、一時期、公立中高一貫校の受検を考えたこともありましたが、問題形式が独特な感じがしたのと、1校しか受けられず、公立中どうし、又は公立中と国立中の併願が出来ない(例えば、筑附と都立小石川は併願できない)ことから断念するに至りました。

 

enaによれば、大学入学共通テストが思考力、判断力を要するものに変化していて、記述力重視の都立中適性検査に対応したカリキュラムにより、大学入試まで見据えた考える力や書く力を養うことができる点をアピール。

 

中学入試では、知識だけで勝負できる学校もありますが、一部の学校では記述式の出題が増えていて、思考力と表現力が求められる傾向が強まっています。

 

つまり、「知識の詰込み」だけでは突破しにくい。

 

公立中高一貫校対策に特化してきた塾が難関中専門塾を作った背景は、事業拡大という面もさることながら、思考力や表現力に力点を置いて受験生を見極めようとする中学受験のトレンドの変化を反映しているのかもしれません。

 

 

 

Noteでも情報発信しています。

(親子で中学受験に挑んだ3年間の激闘の記録)

 

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