前回ブログで、子どもがきちんと家庭でやるべき課題に向かうことができるよう「管理」するのが家庭の役目で、親が「教える」ことを意味しないと書きました。
親が子どもの受験に伴走する際、子どもの勉強にどこまで関与するか悩みました。
親が子どもに教えるのはアリか?
結論としては、無理ではないものの現実的でないと思います。
アリかナシかでいえば、自分の経験からは「ナシ」ですね。
子どもの通った塾(サピ)では、「親が子どもに教えるのは推奨しない」とくぎを刺されました。
(親に教えられると、塾の出番がなくなってしまうしね…。)
それが理由というわけではありません。
教えるには、まず親が塾のテキストやプリントを勉強しないといけません。
塾のやり方と違うと子どもが混乱するので、我流はNG。
小4の最初くらいは余裕でも、どんどん難しくなっていく上、第一、親も仕事や家事があるので、時間的制約があります。
多忙なサラリーマンには無理筋な話です。
文系人間にはそもそも中受の算数とか理科とかハードル高すぎ…。
教員免許でももっていれば別ですが、親はプロのように教えられません。
(自分がわかっていても子どもに噛み砕いて説明できるかは別です)
また、何でもすぐ答えを与えてしまうと「聞けばいいや、教えてもらえばいいや」となり、自分の頭で考えなくなります。
そして親は自分の子に対し、感情的になりがち(←ココが一番の問題!)。
そうなると子どもの反発や意欲喪失を招くだけ。
我が家では、子どもが小6になったころ、苦手の国語が低迷したので切羽詰まって緊急避難的に親が国語を直接指導したことがありましたが、ものすごく苦労しました。
やるもんじゃない、と痛感しました。
子どもに教えてもらうのはアリ
一方、子どもに教えてもらう、ということはよくやっていました。
人に説明するという「アウトプット」は、子どもにとって知識の整理になり、自身の勉強になります。
また、子どもにとって圧倒的に大きな存在である親が知らないことを知っているということが大きな自信になり、やる気アップにもつながりました。
拙くてもいいので、自分の言葉で説明できれば理解できていることになり、逆に説明できなければ理解不十分なので、理解度のチェックになりました。
理科が得意だった息子は、特に電気、てこ、滑車、浮力の問題が好きで、よく説明してくれました。
「そもそも、何でそうなるの?」
と聞くと、
「そこから説明しないとだめ?」
と言いながら、得意げに説明。
「そうなんだ。なるほどね」
親は、ただ感心して聞くしかありませんでした。
一緒に考える
時々、子どもと一緒に入試問題を考えました。
親も考えるのは楽しいですし、いい脳トレになります。
解けるかどうかは二の次(難しい問題はお手上げ)ですが…。
「こんな問題をやっているのか」
子どもの大変さが実感できるだけでなく、取り組んでいる課題の内容やレベルが具体的にわかるようになるので、進捗管理や今後の学習プランを検討する際、これは大きなメリットでした。
同じ問題に対する解き方の違いなど、親子で会話するネタにもなりました。
家でひとりでたんたんと取り組むのはモチベーションを保ちにくいもの。
その意味でも一緒に考えるのはいい効果があったと思います。
最後に子どもの受験での親の関わりに関して参考になる本を挙げておきます。
(ついに5版になりました)