息子の中学受験に伴走した経験から、親も子どもと一緒に中学入試問題を考えていて、こうした問題の中には、物の見方や発想力を鍛えられる良問が数多くあると感じました。
特に、中学受験算数は、情報を集約して視覚化する、様々な角度から見る、全体を俯瞰する、差や比に着目するといったような力が鍛えられます。
日常において、あるいは仕事をする上でも、未知の課題に柔軟な発想をもって取り組む上でメリットがあるように思います。
その魅力にすっかりハマりました。
中学受験算数では、~で割ると…余る数、という商と余りの問題が時々出てきます。
「5で割ると3余り、7で割ると5余る整数で最小のものを求めよ」
というような問題。
あるいは、
「11で割ると7余り、31で割ると11余る数のうち、1950に最も近い数」
を求めるような問題が入試で出たこともあります。
計算問題のようですが、思考系です。
この手の数の問題もやっていくと結構面白くて不思議な世界。
西にある最難関中では、ひねりを加え、
3を8回かけた数(6561)の約数のうち、4で割った余りが1となるものは全部でいくつあるか?
という出題がありました。
一見ものすごく難しそうですが、6561の約数は9個しかないので、片っ端から書いて4で割っていけば数えられます。
約数の下2ケタさえわかればいいので(100以上は明らかに4で割れるため)、
1、3、9、27、81、*43、*29、*87、*61
の9個の中で4で割った余りが1になるのは、1、9、81、*29、*61の5個だとすぐわかります。
1個おきになっているのがわかります。
実は、3をくりかえしかけた数(3、9、27、81…)を4で割った余りは、3、1、3、1、…となります。
なぜそうなるかは、□×4+3や△×4+1に3をかけてみると明らかです。
余りどうしをかけて4で割った余りに一致します。
たとえば27(4でわると3あまる)に3をかけた数を4で割ったあまりは、余りどうしをかけて(3×3=9)、4で割ったあまり(つまり1)と同じです。
これを使えば、いちいち約数を計算して4で割る必要もありません。
かなり使えます。
この問題には続きがありました。
今度は、「30を8回かけた数の約数のうち、4で割った余りが1となるものは全部でいくつあるか」でした。
30を8回掛けた数は、6561の後に0が8コつくので、6561億という巨大な数になってしまい、約数の数は729個もあるので、そのまま考えるのは無理ゲー。
途方に暮れそうになります。
でも、4で割った余りが1ということは奇数ですので、奇数の約数だけ考えればOK。
30=2×15ですが、2は無視して、15を繰り返しかけた数で考えればいいことがわかります。(2を含むと偶数になってしまうため)
しかも、3を8回かけた数は上の問題で考えたので、5を掛けていった数を考えるだけ。
5は4で割ると1余り、5を何回かかけたものもやはり4で割ると1余ります。
さっきと同じで、余りどうしをかけて4でわった余りと同じ、が使えます。
5を8回かけた数の約数は、1を含めると9個あります(つまり9通り)。
先ほどの問題で3を8回かけた数の約数で当てはまるのは5個だったので、3の累乗と5の累乗の組み合わせは、5通りに9通りをかけたものが全体の個数とわかります。
原理がわかると意外にというか、拍子抜けするくらい簡単。
積と余りの問題は、同じ数をかけたような巨大な数をある数で割ったあまりを考えるときに威力を発揮するので、知っておいて損はないと思います。