私立学校の理事長の考えを取り上げ、論じてみたいと思います。

 

 

子育てや受験における父親の関与

 

・最近は学校説明会でもお母さんだけではなく、お父さんの顔を見ることが多くなってきた。

 

・「子育てや受験対策は自分の担当外。妻に任せている」というお父さんもまだ多い。

 

・目標設定、現状把握、計画立案、仮説検証といった、ひとつの目的に向かうときの道筋は、ビジネスと子育てで共通する面が実は多い。

 

・子どものために「家庭に仕事を持ち込むこと」をお勧めしている。

 

・これまで学校で、社会と子どもをつなぐさまざまな取り組みをしてきた経験上、子どもが将来の仕事を考えるうえで、最も身近な社会人である親の仕事を知ることは大きな意義があると実感している。

 

・本校の文化祭では起業を体験するプログラムを実施している。

 

・設立登記から株主総会に至るまでさまざまな会社設立の過程を体験する。

 

・生徒たちがご家庭で親御さんに、実際の会社の仕組みや経験について質問や相談をすることも少なくない。

 

・中には、模擬店で扱う製品を提供してくれる企業を親御さんに紹介してもらった生徒もいた。

 

・家庭内で、仕事をテーマに会話することで、今までになかったような親子のコミュニケーションが生まれることもある。

 

・特にこの時期、娘とコミュニケーションが難しくなるお父さんの株が上がることもある。

 

 

コメント

 

中学高校でのキャリア教育を通じて、会社の仕組み、商品開発、起業などを実地に経験するのは有意義で、私学ならではだと思います。

 

ひとつの目的に向かうときの道筋は、ビジネスと子育てで共通するという意見も激しく同意です。

 

中学受験に伴走してきた3年間の経験からも、受験において会社でやっているプロジェクト管理と本質的に似たものを感じていました。

 

逆に言えば、受験や中高での勉強を通じて、目標の設定、現状とのギャップ分析、目標を達成するための計画作成と進捗管理、改善といった一連のプロセスを自分で体験することができ、それは社会に出てから非常に強い力になると思います。

 

気合と根性による詰込みではなく、合理的かつ効率的な方法で努力を積み上げることが勉強でも仕事でも大きな差になってくのではないかという気がします。