中学受験指導歴40年のプロが語った、身に付く学習ポイントが3つあるという話の続きです。
前回までに、第1の、宿題をこなすだけになってはいけないという話と、第2の、わからないときの質問の仕方についての話を紹介しました。
今回は、3番目のポイントで、塾のテストでいい点数を取るため、解き方を暗記していないか、という点。
解法暗記の問題点
多くの大手進学塾では、週に1回のペースで復習テストがある。
その週に学習した単元の問題が解けるかどうかを試すことを目的としたテストで、塾内の順位や偏差値なども返されるほど徹底。
苦手な単元やできない問題を洗い出すという点では有効だが、大きな落とし穴がある。
算数のテストでは、内容がその週に学習した問題の数値替えや類題。
短い時間で多くの問題を解くので、一問一問じっくりと考える時間はなく、条件反射的に処理していかなければ高得点は取れない。
そのため、良い点を取ろうと問題と解法のパターンをセットで丸暗記してテストに臨む子どもがいる。
このやり方だと、範囲の決まったテストでその時は高得点が取れても、テストが終わってしばらくすると、忘れてしまう子が多く、範囲の広い「実力テスト」には対応できない。
「考える→理解する→繰り返す」の三つのステップを踏むことが大切。
解法暗記では、「考える→理解する」という二つのステップが抜けてしまう。
算数の問題への取り組みではここが最重要。
楽しさを感じることができるプロセスでもある。
「考える→理解する」という土台の上に「繰り返し」(=反復練習)が行われることで本当の定着がなされる。
「考える子に育てる」ために親がすべきこと
自分で考え理解しているかどうか確かめるのは難しくない。
「子どもに解き方を説明してもらえばいい」
解法暗記に陥るのを防ぐだけでなく、理詰めで考える思考力を伸ばすことができる。
最近増えている「解き方の説明を書く」記述式問題の対策にもなる。
ただし、保護者は聞き役に徹することが絶対条件。
「どうしてこんなのができないの?」とか、「そんな説明じゃよく分からない」などと余計な一言を言わないのがポイント。
子どもが頭の中で、授業で習ったことや自分が書いたことを振り返りながら、学習で得た情報をつなぎ合わせて整理することに意味がある。
説明が上手かどうか厳しくコメントする必要はない。
説明がたどたどしくても、保護者は「なるほど!そうだったの」などの言葉掛けで子どもをチア・アップする。
まさにこの時間がお子さんにとって「問題に取り組む楽しさ」を感じることができる時間になる。
コメント
自分自身が内容を深く理解していないと他人に説明できません。
他人に説明するために、自分の中で知識を整理し、ロジックを組み立てることが自分の一番の勉強になります。
これは仕事の上でも日々感じていることで、受験でも全く同じだと思います。
経験上、勉強はインプットだけではダメで、絶対にアウトプットが必要。
もちろんインプットしない限りアウトプットできないわけですが、実際にアウトプットしようとすると、記憶があやふやだったり、わかっていないことに気づかされます。