今週末11日は、首都圏の多くの学校で同じ時間帯に入学説明会を開催し、本人と保護者の出席を義務付ける、『統一招集日』。

昨年も同じ日でした…

 

入学説明会を欠席すると辞退と見なされます。

 

今年受験の家庭では、進学先の確定と準備の手続きを進めていると思います。

 

 

東京の男子難関私立の両雄、開成と麻布

 

 

両校は雰囲気がかなり異なる印象ですが、旧制中学以来の伝統に根ざし、自由な校風をもち、尖った生徒も多いところは共通性もあるように感じます。

 

御三家の中でも、旧制高校だった武蔵のDNAとは異なります

 

開成と麻布の2023年の入試結果は次のとおりでした。

 

開成(募集人員300人):

出願者数1,289人、合格者419人

 

麻布(募集人員300人):

出願者数918人、合格者数365人

 

開成と麻布の合格者数は、募集人員をかなり上回っています

 

開成が+119人(募集の1.4倍)、麻布が+65人(同1.2倍)。

 

昨年、サピの開成合格者数は、合格発表後、統一招集日(2月11日)までの間に17人増加し、招集日後更に17人増加(計34人増加)しました。

 

麻布合格者は統一招集日までに11人増加しましたが、招集日後は変化なしでした。

 

昨年は、開成も麻布も一定数の繰り上げ合格があったと推測されます。

学校側からの開示はありません

 

繰り上げ合格が生じたのは、想定よりも多い辞退者が出たことを示唆します。

 

麻布はこの5年、合格者数はあまり変わっていませんが、開成の合格者数は5年前の388人から年々増やしており、辞退者が増える傾向が確認できます。

 

開成や麻布を辞退して、どこに進学したのか?

 

・麻布の元教師いわく、

「うちに来る生徒の大半は挫折を味わっている。開成も同じだろう。」

「彼らの本当の第1志望は別にある

 

・開成や麻布を蹴って行った先で最も多いのが筑駒

 

・筑駒は、中学定員120人、高校から40人という少数精鋭国立なので授業料が安く、大学進学実績は灘をも凌駕。2022年の東大合格者数は97人、生徒数の約6割に当たるが、2019年までは7期連続で100人超え。

 

・入試日が同じ男子御三家のうちの1校と、別の日に行われる筑駒を併願するのはこの頃からの中学受験の代表的な組み合わせで、当時は、学力試験で通っても、そのまま入学できるわけではなく、その後に抽選があった。

 

・中学受験が過熱する中、国立校がその片棒を担ぐのは問題だと批判が高まり、筑駒は入試に抽選を導入するなど、試行錯誤を繰り返した経緯がある。

 

現在は最初に抽選を行い、そこで通った受験生だけが学力試験に臨めることになっているが、抽選を実施するのは出願数が定員の8倍を超えた場合であり、実際にはここ10年以上、抽選は行われていない

 

 

 データによる分析

 

以前ブログで紹介しましたが、2022年受験のサピ生のデータでは、

開成受験者の50%が渋幕、36%が筑駒、31%が聖光を受験しました。

 

同じく、麻布受験者の28%が渋幕、21%が栄光、9%が渋渋、7%が筑駒を受けました。

 

筑駒を受験したサピ生は、68%が開成、10%が麻布を受験していました。

 

確かに筑駒/開成筑駒/麻布、という受験の組み合わせは多いです。

 

開成、麻布と渋幕という組み合わせも割と多くなっています。もともと共学志望で、力試しで開成や麻布を受けた、というケースもあると思います。

 

上に挙げた学校の中で2月3日が入試日なのは筑駒のみ

 

ちなみに、今年の筑駒の合格者は128人で、募集人員(120人)の1.07倍でした。

 

昨年は、合格者129人、1学年123人なので、筑駒にも辞退者がいました。

 

昨年は、統一召集日以降にサピの筑駒合格者数が増えたので、繰り上げ合格もありました。

 

PS

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参考になりましたら幸いです。

 

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