最近読んだ本に、『コスパで考える学歴攻略法』があります。
作家・藤沢数希氏によるもので、各家庭が中学受験と高校受験のどちらを選択するべきか、それぞれの選んだ道で子どもが学歴獲得競争で勝つための戦略が論じられています。
1/28の週刊ポストセブンに、「1000万円かけて私立中高一貫校に通わせる効果を解説」という、藤沢氏の記事が出ていました。
中学受験して私立中高一貫校に進学する場合、公立中学から公立高校に進学するのと比べて、800~1000万円くらい余分にかかる
にもかかわらず、実はどちらのコースを選んでも、高3時点の学力にそれほど差はない。
東大だけは突出して私立中高一貫校出身者が多いが、それでも半分ぐらいが公立高校出身。
中学受験の大きな特徴は、良くも悪くも親の力がものをいう。
経済的な余裕、時間的な余裕、子のやる気・資質、という3つの条件がそろうと中学受験に勝ちやすい。
高校受験は、子どもが自分で頑張らないとどうにもならない。
中学受援は、結局、やってみないとわからない。
我が子にとって、中学受験して中高一貫校に進む道と、公立中から公立高校に進む道のどちらがいいのか、合っているのかについては、様々な見方があるところだと思います。
コストパフォーマンスとは、投資に対し、どれくらいの効果、収益が得られたかを計算するものです。
投資は、かかった費用(追加コスト)がわかりやすいですが、効果や収益については、人により重視するポイントや望むことは異なります。
「大学がワンランク上がるかどうか」といっても…。
コストパフォーマンスを上げるのであれば、投資コストを抑えるのが常道であり、そうすると公立コース一択になるはずです。
(公立中高一貫もその派生形)
中高一貫校に通うと、数学の先取りで高2までで高校課程を終えるので大学受験で有利になる、という説があります。
これは進度の早い私立の授業に付いていけることが前提ですし、公立校に進むとしても自分で先取りをすればいいだけのような気がします。
中高一貫校に行かないと先取りできないということはありません。
中学受験組が3年間かけて勉強している間に、英語と数学の先取りをしてしまえば、高校受験にも大学受験にも使えます。
しかも、英語と数学の先取りをするための費用は、中学受験の塾代よりも時間とコストがはるかに少なくて済むはずです。
我が家では昨年息子が中学受験しました。
親主導の受験でしたが、損得勘定からではありませんでした。
大学受験で有利なので中高一貫校が良いと思ったわけでもありません。
将来何をしたいのか、何になりないか、は本人が考えること。
中高一貫校は、周りの仲間から刺激を受けながら、そんなことをじっくり考えるのに適した環境なのではないかと思いました。