保護者向の受験に関する悩みの中で、「子供のやる気がない」が圧倒的に多いんだといいう。次いで「思ったように成績が伸びない」。
子供のやる気に悩む親のほとんどは、わが子の立場になってその理由を考えてみたことがないケース。
勉強ができていないところをできるようにすることが最善とは限らない。得意なこと、できることに注目して、そこを伸ばした方が、全体的に能力は伸びるという研究結果がある。
実際にこれを実行するのは難しい。その理由は、人はできていないところに注目してしまう習性、ネガティビティバイアス。
できないところを指摘されればされるほど、人はやる気を失う。
受験生のやる気が出ない理由は、
①学力と課題のレベルがあっていない
②エネルギーを消耗している
③本人は、なぜ受験するのかがわからず、言われたからやっている
というパターンが考えられるそうだ。
人は、与えられた課題が難しすぎるとやる気がなくなり、反対にやさしすぎても退屈になってやる気は起きない。やる気が起きるのは、ちょっと頑張ったらできそうと思えるレベルの課題に取り組んでいる時。
エネルギーが消耗しているなら、身体をうんと労う。睡眠、休息、栄養摂取。
子供の様子をよく観察して、無理をしているようなら、生活を見直す。思い切って塾を休ませる。
「「叱られるからやる」のは外発的動機であり、途中でちょっと大変なことが起きると、途端に自信をなくしたり、おもしろくなくなってやめてしまう。
最もやる気が出るのは、「好きだから。楽しいから。やりたいと思っているから」という内発的動機。
我が家の息子は典型的な算数男子で、国語が苦手でした。
塾のレベルが合っておらず、親塾で教えることになりました。
(親が中学受験国語を研究し、添削する羽目になりました)
苦手科目を抱え、親子とも、直前期まで苦しみ続けました。
ポジティブアプローチの話をもっと早く知っていたら、心理的にかなり楽だったと思います。