我が家は2022年2月に息子が中学受験しました。

 

今は、中高一貫校に通う中1生です。

 

先日、息子に九九表にのっている数字全部の合計を聞いたところ、瞬殺されてしまいました。(前回ブログ記事はこちら。↓)

その後の続きがありますので、書きたいと思います。

 

中学受験でよく出た、流水算の問題を出してみました

「こういうのはどうかな。船が、水の流れがある川(上流と下流の間)と、水の流れがない湖で、同じ距離を、同じエンジン速度(静水時)で往復したら、どっちが早く戻れるかな。」

 

そりゃ、湖の方でしょ。」と即答

 

「カンで言ってる? 確率2分の1だからね。いや、同着もあるかも。」

 

まさか。同着もないよ。

 

「どうして?」

 

だって、川の流れの速さが船と同じだったら、上りの場合、いつまでたっても進まないじゃない

 

うーん、確かに、この問題では船の速さも流水の速さを設定していないが…

問題で速度を設定していない以上、この問題に対する答えとしては正解になってしまいます…。

 

ここで終わっては面白くありません

 

「船の方が川の速さより早くないと流されちゃって流水算にならないでしょ。船の速度が川の速さより早い前提で考えたらどうかな。」

 

それでも結果は同じだよ

 

「どういうこと?」

 

すると、家にある大型ホワイトボードに向かって式を書き始めました。

 

片道の距離を 1、船の速さを進む速さを 1とすると、湖で往復する時間は 2 になるね。」

 

川の流れの速さをAとすると、川を往復するのにかかる時間は、1 /(1+A)と、1 /(1-A)を足すから、分母が1マイナスAの2乗、分子が2になるよ。」

 

ホワイトボードにはこんな風に書かれていました。

 

 

この2つの数を比べると、Aは1より小さいから、下の分数の分母は1より小さくなる。だから、この分数は必ず2より大きくなるよ。つまり、川の方がより時間がかかる。」

 

中学生になったら、さっそく文字式を使ってきたか…。

 

分数の計算のところは、途中を省いているのでちょっとわかりにくい

 

分母は、( 1 + A ) と ( 1 - A )を通分するので、この2つをかけて展開すると、 1 + A ) × ( 1 - A ) = 1 - A + A - A^2 = 1 - A^2 になります。

(A^2はAの2乗の意味です)

 

分子の方は、通分後の分子がそれぞれ、1 - A と 1 + A になります。

この2つを足すと1 - A + 1 + A = 2 となります。

 

流水の速度Aは船の速さの1より小さいので、1-A~2は1よりも小さい数になります。

 

分子が2で、分母は1より小さい

 

1よりも小さい数(例えば0.5など)で割ると、その答えはもとの数(=2)よりも必ず大きくなる…。

 

確かに、そうなってる…

 

でも、こんな式、小学生には無理…。

 

 

中学受験算数では、ズバリ、適当な数字をおいていく、架空設定の一択でしょう

 

例えば、片道の距離を6000mとし、静水での船の速度を分速200m、川の流れの速さを100mとします

 

そうすると、湖の片道が30分(=6000/200)、往復する時間は60分になります。

 

川では、上りが分速100m(=200-100)、下りが分速300m(=200+100)なので、

所要時間は、上り60分(=6000/100)、下り20分(=6000/300)で、

往復で計80分となります。

 

湖の方が早いとわかります。

 

こんな風にやるんでしょうね、普通は

 

この問題をアレンジして、例えば、「湖の往復時間と川の往復時間の比が5:9になるとき、川の流れの速度は、船の速度の何倍か。」という問題にすると、一気に難易度が上がります

 

こうなると架空の数値設定は使えません!

 

文字式以外で解く方法が思いつきません…。

 

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