我が家は2022年2月に息子が中学受験しました。
中学受験の不合格体験談を耳にする機会があり、この話は我が家の話ではありませんが、ありがちな合格体験記よりも教訓が得られると思いましたので、紹介したいと思います。
失敗に向き合うはとても辛いことですが、そこから学び、得られる教訓と未来の成功について考えたいと思います。
事例は二次情報である点にご留意ください。
<事例>
・W中第一志望の男子。小3のときから文化祭へ毎年通い、「この学校に行きたい」という気持ちを年々高めていった。
・新4年の2月から大手塾に通塾。小5秋の模試で合格可能性判定80%、小6年になっても6月の模試で安定した成績。
・夏期講習も順調にこなし、親も合格を確信。
・夏期講習が終わると、大手塾では日曜を使った志望校別特訓が9月から本格化し、学校名の冠が付いた講座も始まったが、申し込まずに退塾。
・親は、「9月以降の塾は過去問演習中心なので、家で過去問をやっても同じ。親が見てやることもできる。追加で50万円もかける必要はない。」と考え、塾の引き留めを振り切った。
・結果は、「お試し受験」の1月の千葉県校を落とし、W中は2/1と2/3の2回とも不合格。その後急きょ出願した2校も不合格。
<教訓>
小6の9月以降、大手塾では日曜を使った志望校別特訓が本格化します。
我が家の息子が通ったサピックスでは、SS特訓(サンデー・サピックス)と呼ばれていました。日曜の朝から夜まで拘束されます。
小6後期になると、塾に通う時間と比例して塾代もかさみます。
9月以降の志望校別特訓では、各学校の過去問分析に基づく問題演習を中心とした授業が進められ、直前まで続きました。
それまで培ってきた基礎力の上に実戦力を肉付けし、本番に向けたツメを行うのです。
確かに過去問演習が中心で、過去問を解くだけなら家庭でもできます。
とはいえ、丁寧な間違い直しと弱点分野の洗い出し、記述問題の添削と解説が必要。
これはなかなか子どもだけでは…。
難関校の過去問を見ればわかりますが、解説を一読したくらいではなぜそうなるのか(そして、なぜその解法がいいのか)理解するのが難しく、また国語の記述など、子どもの答案のどこをどう直せばよいか的確にアドバイスするためにはかなりの知識と下準備が必要だと思います。
親が見てやるにしても、かなり負担が大きいです…。
この時期、通塾を続けるもう1つのメリットは塾にいるライバルの存在だと思います。
息子の通ったサピックスでは、志望校別特訓のクラスは1回ごとに前回の得点順に座る席が決まるルールでした。
息子は負けず嫌いで、いつも過去問演習の点数を気にしていました。
「入試は本番一発勝負。塾の点数は全く関係ないよ。」
「中学入試で塾の成績が考慮されるわけではないのだから。」
何度この話を繰り返したかわかりません。
息子によれば、クラスの上位メンバーはほぼ固定化していたそうです。
いつものメンツと一緒にその場で同じ問題を解いて点数を競い合うことがモチベーションに繋がっていた面は確かにあったかなと思います。
今回のケースは志望校別特訓を受けずに全敗、という話でしたが、志望校別特訓を受けたからといって合格が保証されるものでもありません。
必要条件であっても十分条件ではないと…。
【P.S.】
中学受験の3年間の激闘を資料にまとめて上梓しました。
息子の中学受験に伴走した3年間に考えたこと、実践したことを、率直に、ありのままに、具体的に書きました。
参考になりましたら幸いです。
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