成功体験は世のなかに溢れています。

 

あくまでそのケースではそうだったというだけで、状況が異なる他のケースに当てはまるかわかりません。

 

語られていない他のことが成功の決定的な要因かもしれません。

 

つまり再現性が低いです。

 

ビジネスで考えるとわかりやすいですが、投資に成功して億万長者になったという人の話は山ほどあり、その成功のノウハウなるものも世の中に溢れていますが、億万長者が世の中に溢れているということは実際にはありません。

 

その通りにやってもそうならない(同じことはできない)からです。

 

一方、失敗は、その原因を特定し易く、再現性が高いです。

 

同じ状況で同じことをすれば失敗するだろうと容易に想像がつくからです。

 

ビジネスでも当てはまるのですが、失敗事例の検証は、リスクの把握と回避の観点から、非常に重要な示唆を与えます。

 

耳にした中学受験の失敗談をご紹介したいと思いますが、失敗事例から学び、そこから得られる教訓、未来の成功につながることを考えたいと思います。

 

<事例>

・慶應志望の男子。

・母親は、慶應出身の亡き夫の面影を残す息子の慶應進学を熱望。

・小4から大手塾に入塾し2年過ぎるも偏差値は50前後。小5年秋以降の模試の慶應系3校の合格判定は20%。

・母親は成績が伸びないことに焦り、塾をやめ、家庭教師に依頼。

・家庭教師は、慶應系3校(中等部、SFC、普通部)各校の傾向が違うことから、1校に絞って徹底的に対策をすることを提案。

中等部は、4科とも高得点勝負となることから、速くできてもミスが多い本人には不利と判断。

SFCは、国語の長文読解を残りの日数で今から攻略するのは難しいと判断。

・狙いを定めたのは慶應普通部で、本人が理科が強いことから、身の回りの現象を科学と絡めた特徴的な出題で知られる普通部の理科の問題への取り組みをテコに突破口を開こうとした。

・普通部は4科目均等配点(各100点)で、理社各50点の他の2校と比べ、理社で勝負できると考えた。

・これに対し、母親は、「普通部だけでは心配、3校とも受験させたい」、と難色を示した。

・結局、80%偏差値から10ポイント離れ、ほぼ同じ偏差値帯の慶應系3校のみ受験し、3連敗。

・母親は、「次は高校、それもダメなら大学から」と言っているという。

 

<教訓>

志望校の傾向をつかんだうえで、本人の能力や性格からどの学校が適しているか判断し、そこに絞った攻略法を考える、というアプローチはとても素晴らしいと思いました。

 

それ以外の点は、なんとも言いようがありません。

 

何のため、誰のための受験だったのでしょうか…

 

【P.S.】

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息子の中学受験に伴走した3年間に考えたこと、実践したことを、率直に、ありのままに、具体的に書きました。

参考になりましたら幸いです。

 

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