我が家は2022年2月に息子が中学受験しました。
小4から中学入試に向けた勉強をスタートし、親は3年間、伴走しました。
3年間、山あり谷ありでしたが、最後は何とかゴールし、最難関中学に合格できました。
今は中高一貫校に楽しく通っています。
運動系の部活に入り、楽しんでいます。
突出した能力と才能をもつ同級生が周りにゴロゴロいて、刺激を受けている様子。
公立小学校に通っていた頃とは全く異なる風景がそこにありました。
1学期の期末試験の結果を見ると、クラスの中での成績の幅はそれなりにありました。
以前、当ブログで、学校の間の差よりも、学校の中での実力差の方が大きいという話がありましたが、このことを少し考えてみたいと思います。
息子が通った塾(SAPIX)のいわゆる「学校別偏差値」一覧表を見てみると、開成、麻布、筑駒、渋幕、聖光あたりが表の上の方にのっています。
偏差値は母集団により変わりますが、ここではSAPIX生(男子約4300人、女子約3200人の計約7500人)を母集団とします。
開成、麻布、筑駒、渋幕、聖光の5校はSAPIX偏差値62以上です。
偏差値62というのは、母集団の上位11.5%以内にあることを意味します。
生徒数7500人の中で、大体900位以内の成績というイメージです。
サピックスでは最上位クラス(αコース)が、実質的に約50クラス程度あるとして(校舎の規模によってα1、α2のように複数設定あり)、おおよそこのあたりが上位層に相当すると思います。
αコースにも幅があり、α1とα2~3は違うという話がありますが、ここではその議論はしません。
サピックスが出している「学校別偏差値」は、オープン模試データから推計した合格可能性80%の偏差値とされています。
以前このブログで触れましたが、これは合格者グループの中のある特定の位置しか示しません。
例えば、開成の偏差値67とあるのは、67以上あれば十分合格圏内、という意味です。
67以上ないと合格できない、という意味ではありません。
開成は67以上の人が行く学校、という見方は正しくありません。
塾の開成合格者の分布がどうなっているか見てみたいと思います。
息子が受けた2021年12月のサピックス・オープン模試の資料に、学校別の合格者分布及び不合格者分布の推計データが掲載されていました。
(2021年度入試の実績データも併記されていました)
これを見ると、開成合格者の偏差値は、56から74の範囲に分布しており、64のところが山(人数が最も多いところ)になっています。
正規分布のような左右対称ではなく、偏差値が高い側に寄っていました。
合格者の偏差値の幅は18ポイントもあります。
これは非常に大きな差です。
開成中の定員は300名ですが、実際にはこの中ではかなりの学力差があると想定されます。
合格者の分布と不合格者の分布のラインは、63のところで人数がクロスしています。
つまり、この位置が合否の分かれ目で、入試本番当日の調子やちょっとしたミスなどで合否が容易に入れ替わるゾーンになります。
この回の合格可能性50%(=合格ライン)偏差値は62でした。
SAPIXの上位層の偏差値の下限がちょうどこのラインになっていることがわかります。
合格者分布をみると、同じ偏差値での合否の割合(自身の合格可能性)だけでなく、合格者の中での位置づけや前後の状況も把握することができます。
入学して終わりではなく、そこから新たな6年間がスタートするので、入学後も見据えた志望校の選択や併願校の組み合わせをイメージすることは意味があると思います。
今後オープン模試に参加される場合には参考にされるとよいかと思います。