前回、当ブログで、開成中を例に、SAPIXで合格者数が多い校舎の所在地を取り上げました。(→前回記事はこちら

 

 これまでの記事の中で、世帯年収の高いエリア、そして大卒率が高いエリアで、国・私立中進学率が高いというデータがあり、実際に息子が小4から通塾したSAPIXでどうなっているのか気になり、調べてみたものでした。

 

 SAPIXの開成中合格者数が多い校舎トップ10(所在地)

中央区、武蔵野市、世田谷区、船橋市横浜市、港区、豊島区、江東区、千代田区、練馬区

 

麻布中についても同様に調べてみました。

 

 出典は前回と同じく、SAPIXの校舎別合格実績を取りまとめたデータ、SAPIXER。

 

 SAPIXの麻布中合格者数が多い校舎トップ10(所在地)

目黒区、世田谷区、中央区、武蔵野市、江東区、横浜市、港区、渋谷区、横浜市、世田谷区

 

 開成と麻布は男子校、いずれも受験日は2/1のみのため併願できません

 

 以前、当ブログでも書きましたが、SAPIXのクラスは成績順で編成されますが、最上位クラス(アルファ・コース)の男子は、2/1受験校については、約4分の3が開成、約1割が麻布を志望する感じです(当ブログの「中学受験 ~志望校戦略」などご参照)。

 

 開成中、麻布中ともにそれぞれ上記の10校舎で塾の同校合格者の過半を占めています。

 

 開成中は荒川区(西日暮里)にありますが、SAIXの合格者は、本部がある中央区を中心に、神奈川県(横浜市)から東京都をはさんで、千葉県(船橋市)までかなり広い範囲にわたっているとがわかります。

 

 学校への通学ルートとして電車でのアクセスを想定した場合、学校の最寄り駅は、東海道線、京浜東北線、中央線、総武線、常磐線、メトロ千代田線など幅広い路線と連結しており、こうしたルートを使って、首都圏の広い範囲から生徒が集まっていることがうかがえます。

 

 一方、麻布中は港区元麻布にあります。

 

 塾の合格者は、その所属校舎からみると、学校のある港区(白金高輪校)とその近辺(自由が丘、成城、用賀、渋谷、豊洲)、そして吉祥寺や横浜など比較的西寄りに多いことがわかります。

 

 千葉や埼玉の校舎からの合格者が少ないという点も開成との大きな違いです。

 

 麻布は学校への電車でのアクセスは、地下鉄(日比谷線、大江戸線)とそれに接続する路線(東横線など)になります。

 

 SAPIX全体でみると、αコースでは開成志望者が4分の3と圧倒的に多いわけですが、校舎によっては、開成合格者と麻布合格者がほぼ同じか麻布合格者の方が多い校舎もあります。

 

 それは例えば、成城、自由が丘、豊洲といった校舎です。渋谷もほぼ同じくらいです。このエリアでは明らかに麻布志向が強いといえます。

 

 こうして比較してみると、偏差値からではわからない、両校のカラーや校風の違いに反映される特質みたいなものが見える気がします。

 

 

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