小6の秋以降、各塾で学校別模試が始まりますが、この偏差値があまり参考になりません。
我が家は通塾していたSAPIXや早アカの模試を受けました。
今回は、SAPIXの開成模試(2021年11月)を例に、データの見方について考えを述べたいと思います。
参考となりましたら幸いです。
<データ>
受験者数 895人
合格可能性50%=偏差値52
なぜこんなに低いのか疑問に思われるかも知れません。
これは、母集団が違うためです。
塾のマンスリーテストやオープン模試では、7000人以上のSAPIX生全体のデータから偏差値を計算するのに対し、学校別模試はその学校を志望する生徒だけから計算するので、当然、データのばらつき(標準偏差)が少なくなり、つまり偏差値が低く出るわけです。
そもそも開成志望者の分布は、偏差値が前提とする正規分布(左右対称な形)になっていないという事情もあります。
つまり、偏差値は使えません。
SAPIXの設定する合格可能性も一つの目安でしかありません。
(【合格可能性】をどう解釈したらいいか、についてはまた別の機会に述べたいと思います)
このような場合、順位と点数で考える方がわかりやすいです。
本番入試では例年1000人程度受験するので、その9割近い人数が模試に参加しています。
本番の合格者は過去約400人程度(合格率40%)なので、模試ではおよそ9割、360位くらいが合格ラインと推定できます。
かなりざっくりですが。
ただし、この模試には、2/1受験日である麻布や駒東等の志望者(実際には開成と併願できない)も参加できるので本番とは母集団が少し違う点には留意が必要です。
学校別模試は、310点満点(開成の4科目は算国が85点、理社が70点)、平均点は、4科目149点でした。
ここで、360位となる点数を確認すると、157点でした。
SAPIXが合格可能性50%としていた偏差値52は、点数では、155点です。
点数でみると、両者はほとんど近い点です。
順位でみた合格ラインは点数でみてもほぼマッチしていることが確認できました。