(388回)

血小板疾患の続きです

今日は

TTP

 

聞いたことありますね

Trans-Pacific Partnership(略してTPP)

環太平洋地域による経済連携協定

 

とは違いますね

 

血栓性血小板減少性紫斑病

thrombotic

thrombocytopenic

purpura

 

ですよ

 

症状は

血小板が減っているので

出血傾向

 

原因は?

 

von Willebrand factor(vWF)

切断酵素の活性低下です

 

ADAMTS13

先天性欠損

 

後天性に

インヒビターによる

活性低下です

 

 

思い出してみましょう

vWFは

血管内皮細胞で

作られます

 

一部は巨核球でも作られます

 

作られたばかりの

vWFは巨大な形です

(マルチマー)

 

ADAMTS13

この巨大vWFを

適切な大きさに分解します

 

よって

ADAMTS13が欠損してたり

活性が低下していたら

巨大vWFを分解できません

 

 

ここからが重要です

 

巨大vWFは活性が高く

容易に

血小板を凝集させます

 

この血小板凝集が

血管内にできると

血栓が沢山出来ます

 

この血栓に

流れている赤血球が

衝突して

破壊されます

 

これが微小血管障害性の

溶血性貧血です

 

このTTPの

特徴的な症状は

 

血小板減少

溶血性貧血

精神神経症状

 血栓による脳血流低下ですね

腎機能障害

 血栓により糸球体が障害されます

発熱

 

また血液標本を観察すると

破砕赤血球が見られますね

 

これは血栓に

衝突し壊れた赤血球の

残骸です

 

この破砕赤血球が

他に見られるものは

DIC

HUS

悪性高血圧

人工弁置換後

などがあります

 

今日はここまで

 

TTP

HUS

DIC

ITP

しっかり理解しておきましょう

 

山陽女子短期大学

臨床検査学科

谷口 薫