山陽女子短期大学
 臨床検査学科


臨床検査技師を目指す
高校生のための


谷口 薫のブログ
No.7

線溶


祖父さん顔さて昨日は

凝固機序(血液が固まる順序)の中で

凝固(血液が固まる)が進んで出来た

血栓(血の塊)を溶かすことを?

与吉顔血栓を溶かすということは

フィブリン(血の塊)を

分解するということで
「線溶」ですね

祖父さん顔そうよ

覚えておるのう


与吉顔はい!


祖父さん顔そうじゃな

またまた復習するか


そこでじゃ

何かでケガをして

血管がきずつくのじゃ


きずついた血管は

修復(治す)するんじゃ


その仕組みは

最初は血小板がきずぐちに

よってきて

薄い血小板の塊でできた

膜を作ったよな

これは一次止血じゃったよのう


その後に

血液の中の

凝固因子(血を固める物質)が

動き始めて

フィブリノゲン(固まる繊維素)を

からめて

固まり

強力な血を止めるブロックを

作り上げるんじゃ

これは二次止血と言うんじゃ


さて今日の本題じゃが

血が止まり

血管組織が治ってきたら

いつまでも血栓(血のブロック)が

血管内に

あっては不都合なので

不要な血栓を

取り除く役目が


この線溶
(血の塊を溶かす)

と言うことじゃ


理解できたかのう?





与吉顔はい よく分かりました



祖父さん顔この血の塊を溶かすということは

非常に大事なことじゃぞ


ちょっとしたことで

血管の中に塊ができたときに

この塊を

溶かさんかったら

どうなると思う?


溶けんかったらのう

このかたまりが

どんどん大きくなって


血管を詰まらせるんじゃ

「ツマランことよのう」

駄洒落じゃ!笑え!


心筋梗塞脳梗塞じゃ

ほれみい

大ごとになるじゃろう


じゃけい

人間さまの身体は

うまいことできとるんよ


ちょっとした塊ができても

うまいこと

すぐにプラスミンと言う

分解屋が

働いて溶かしてくれるんじゃ



与吉顔いい具合に

できてるんですね!




祖父さん顔そうよ

うまいことできとるもんじゃ


さてこのプラスミンが

血栓を溶かすのじゃが

このプラスミンは


もともと

プラスミノゲンと言う

繊維素溶解物質の素が

PAすなわち

プラスミノゲンアクチベータという

繊維素溶解物質を元気にさせる

活性剤の作用により

プラスミノゲンが

プラスミンと言う

繊維素溶解物質になり

フィブリンを分解させるんじゃ


ここからが

ミソじゃぞ


溶けたフィブリン

すなわち

フィブリンが分解されたもの

これをフィブリン分解産物と言うんじゃ


ということは?

フィブリン分解産物が

沢山出来ると?

血管内で

血の塊ができそれが

どんどん

壊されておる(分解されている)

状態じゃ!

わかるじゃろう



与吉顔はい

そのフィブリン分解産物を

測ることで

人の身体の血管の状態を

推測できるんですね?

祖父さん顔
わかったか?


今日は

ここまでじゃ



・・・・・・・・・・・・・
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