りくのさかな -2ページ目

りくのさかな

映画感想記として再開しました。

でもすきなものやこと、日常も書いていきたい。

年に一回は旅行にいってます。前世はぜったいネコ。

「千年女優」

2002年の日本のアニメ映画。

今は亡き今敏監督の作品。

87分とわりと短め。

その年の数々の映画賞を受けており、特に第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞は『千と千尋の神隠し』と同時受賞。

 

 

 

・あらすじ

小さな映像製作会社の社長である立花源也は、映画会社『銀映』の撮影所が老朽化によって取り壊される記念の記録として、引退した伝説の大女優・藤原千代子の取材の機会を得る。

千代子の大ファンである立花は、張り切ってカメラマンと共に彼女の家を訪う。

しかしそこで知るのは、ただ一人の男性だけをひたすら追い求めてきた、一人の女優の壮絶な人生だった。

 

 

・映画の点数 ★★★★☆

 

 

 

・見終えての一言

「さすがただの女じゃない」

 

 

 

・感想

ぶっちゃけていうと、思ってたよりまともでした。(笑)

今敏監督っていえば、一番有名なの「パプリカ」だと思うんですけど、

だってあの映画、キャッチコピーが

”私の夢が、犯されている――/夢が犯されていく――”ですよ?

この映画のキャッチコピー、”その愛は狂気にも似ている”ですよ??

ふんわりまともじゃない匂いがするじゃないですか!

まあちょこっとそういう狂愛系を期待してもいたけどね!

ちょっとだけよ?!( ゚∀゚ )ハァーハッハッ!!

 

現実と回想が交錯しているのも、実にまともで無理のない展開でしたし、本当にまとも。

それだけに、終わり方がすんなり納得できる形じゃなかったのが印象に残ったかな。

これについては後で言います。

 

男性を追い求めて、追いかけていく千代子の姿に(私が期待した)情念を感じなくて、純真さしか感じないのは、男性の作品だからかな?

いつの間にか妄執になってたり、執念に取り憑かれてたりしないっていうのが、違和感といえば違和感。

普通はそうなりますもんね?

なんていうか、ただ、追いかけているだけって感じがするの。

まるでそういう生態をした生き物みたいに。

 

それが千代子の大女優たる秘訣?だったのかもしれない。

ただひとつの感情を間違いなく、歪みなく見つめ続けていられるというのが。

そう思うとなんか、ただ想い続けてただけよりも、もっとずっとすごいものを見せつけられた気がするんです。

これ実写映画で見たいな。

でも回想との交錯は難しいし、

ただ追いかけていく純真さなんて並の女優に演技できるわけないから、やっぱりアニメのままでいいか(・_・;)

 

それと主題歌の「ロタティオン [LOTUS-2] 」が、不思議とこの純和風な作品に合っていました。

監督がもともと作詞・作曲者の平沢進という人のファンだったそうで、葬儀の出棺の際にも流されたそうです。

本当に本当に不思議なんですけど、聞いている間どこが良いってはっきり思ったわけでもないのに、本当に良い曲でした。

iPodに入れようと思います。

 

 

 

・印象に残ったシーン

 

   「だって私、彼を追いかけてる自分が好きなんだもの」

 

 

このセリフのイントネーションがこの作品を解く鍵、だと思う。

なんだかまるで自明の理、みたいな感じに言うの。

少なくとも、”頑張ってる自分が好き”みたいな意味で言ったのではないことがわかる。

そうなると、今までのシーンすべての意味が変わってくる。

でもその読み解き方は、やっぱり人によって違うものなのかも。

 

 

 

・作中のファッション

今回はまあ、女優さんがヒロインですからいろいろ出てきましたが、特筆すべきものはなかったかな。(・_・;)

 

 

 

・総評

「稀代の女優」

 

こんな生き方を出来る女性がいたら、ホント恐るべき存在だと思います。

ライバル女優の気持ちちょっとわかるもの。

その生き様を見せつけられるけど、真に理解はできないので評価は最高ではない。

私には選べることもない生き方だ。