「働く人」と「働く場所」をより良くするために -333ページ目

良いチームとは

今日は、職場で新組織メンバーでの顔合わせミーティングを実施予定です。

私の所属するチームは、経験が長く、且つスキルも意識も高いメンバーが集められており、良いチーム作りを行う前提条件としては恵まれています。

そもそも、良いチームとは何でしょうか

人によって解釈や考えは違いますが、自分の場合、次のような考え方が浸透し実践されるチームをイメージされます。

・仕事に関わる個人ごとの仕事の情報や内容が全員に共有されていること
・お互いがチームのメンバーや関連する組織の状態に関心を持っている状態
・誰かの疑問や相談に対し、全員が何らかのアドバイスや支援を行う意識をもっていること
・誰かの仕事の量や繁忙を、チーム個人の主体的協力で乗りきれること
・会社を休みたいときに休める、早く帰りたいときに遠慮なく帰れること
・ナレッジやスキルアップの情報が相互に、積極的に発信されていること
・誰かの問いや働きに対して、言葉でもメールでもレスがされていること
・リーダーの仕事、メンバーの仕事と分けず、誰もが仕事の領域を柔軟に行き来すること

などなど。随分、同じようなことも書きましたが、会社にぶら下がったり、上司に色々背負わせたり、自分ひとりの世界に閉じこもるのではなく、互いに学びあえる組織を理想としています。

上記の考えを資料に落としてありますので、今日は自分の考えを提案してみようと思います。

参加者を置いてきぼりにしないファシリテーション

8日夜は、「最高の居場所」という日本コーチ協会東京チャプターからスタートした組織のファシリテーション塾ガイダンスに参加してきました。
先日のプロデュースワークショップに参加した際に知り合った方が、今回のファシリテーション塾の事務局を担っていたため、参加のお誘いをいただきました。

ガイダンスの後、懇親会に参加し、帰りの電車は終電車。残念ながら、いつものように早起きできず、ブログ更新が翌日になってしまいました。

私自身は、ファシリテーションというテーマに関しては、仕事を通じて少しですが勉強してきました。本を読んだり、会社の営業部門でファシリテーションをテーマにプロの講師に研修してもらったり、会社や診断士仲間の会議体などで実際にファシリテーション役を担ってみたり。

でも、自分のファシリテーションに自信を持てずにおりました。
・人の話を聴く~引きだす
・話の内容を白板に整理する
・話を纏めて結論を導き出す

こういう進行は、多少なりともできるようになってきたと感じています。
では、何故、自信を持てていなかったか?

会議には色んなメンバーが参加します。発言力が強かったり、参加するモチベーションが低かったり、或いは自分の言いたいことをとにかく聞いてもらいたかったり・・・・そんな人たちの想いや意志を潰したり、無視したりすること無く、会議のゴールとして求められているアウトプットにいかに結び付けられるか?

今までは、求められるゴールのレベルを意識し、議論についてこれないメンバーを自分の意図する方向に引っ張っていこうという意識が強かったと思います。そして、いつの間にか発言できるメンバーが限られた状態になって会議が進んでいるとか。こうなると、発言できないメンバーは、ますます参加の意識が低くなり、最後は座っているだけになり。

こんな進行役は卒業したいと思っておりました。
参加希望者が多く、今回のガイダンスに参加した全員が今後の塾に参加できる訳ではないとのことなので、今後のプログラムに参加できるかどうか、今は分かりません。もし、参加できることになったら、一部の参加者の発言力や会議のゴールプレッシャーに負けない心の強さを習得したいです。

信頼と委任、ルールと管理のはざま

現在、ある業務を、現委託先から新たな委託先に移管するためのタスクを推進しています。
業務は、労働集約的な要素が強く、作業と顧客対応が中心の業務になります。

移管タスクを推進する中での第一ステップは、業務の可視化。
業務の量・そして業務の内容やルールを可視化し、新しい委託先のやり方(ルールやマニュアル)と人に落としていきます。現在は業務量の洗い出しが終わり、業務量をカバーするインフラを定義し、新たなインフラを発注しようとしています。

そして、業務の内容やルールの可視化に入るべく、現委託先の資料類を確認し、目検で運用フローの確認を開始しました。そこで気付いたこと。

作業や応対を担当する人が使うマニュアルや教育資料に「業務の位置づけ、目的、目標を示唆する記載が一切ない」ということです。

当たり前のことですが、マニュアルやルールブックには業務シナリオごとの作業手順や留意点が順番に記されています。しかし、作業のルールや手順の教育しか施されなければ、作業を行う人はただルールを見て、最低限ミスの無いように、そして少しでも管理に従って生産性が上がるように黙々と作業をしていかなければなりません。作業者の業務範囲の中に「顧客応対」が含まれていても、その顧客応対が感じの良い、気の利いた顧客応対になることはまず無いと思います。

これは受託企業の生い立ちの相違によるものだと思います。システム運用や物流を受託する企業だと、要件やルールの順守に力点を置かなければならない。何故なら、運用の中でのミスとトラブルがゼロに近いことをクライアントとコミットする関係上、作業する担当者にはとにもかくにもルールに従った作業と厳重なるチェックを課すことを最優先事項としなければならない。そして、下手に創意工夫をして、ミスをされたら困るので、業務運用の肝は徹底した業務管理による。こういう考え方になるのではないかと、想像しています。

一方で、店舗での販売業務の委託であるとか、コールセンターの業務の委託であるとか、人間と人間のコミュニケーションを管理することには限界があります。よって、これらの受託を主に行う企業は、現場の作業員にビジョンや目的、これらを実現するための目標を与え、やり方を一定レベルで委任することになります。

どちらのやり方が良いとか悪いとか、そんなことは言えるはずもないのですし、業務のミッションや内容に依存するとも思います。ただ、仕事を現場の人に任せるやり方において、管理とチェック、そして委任と自主的な気づきへの期待、この両方をうまく取り入れたやり方がこれからは必要になるのではないかと思いました。

昨日も「モチベーション3.0」について書きました。業務ごとに新しいやり方を模索していきたいと思います。