実は…
将輝さんをを驚かせるためにちょっと頑張ってみた。
気になってたもの。
私は玄関のツリーの前で将輝さんの帰りを待っていた。
どんな反応するのかな？
頭の中グルグルと妄想でいっぱいになった。
ドキドキ
ドキドキ
ドキドキ・・・
ガチャリ
ドキーーーン！
帰ってきた！
扉が開いた。
「メリークリスマス！おかえりなさい♡」
「！？」
「？？？」
「ひな・・・？」
…
……
将輝さんは目を丸くして呆然としていた。
「……その恰好……」
「えへへ……えと……あの……」
「おかしい……ですか？」
「いや……」
「おかしくはない…けど……」
「クリスマスだし…ふっ二人だし…」
「ちょっとサプライズをと……」
将輝さんは固まっている。
「えと、ちょっと……
丈が思ってたより短くて
恥ずかしいんですけど」
真っ赤なミニスカサンタコスで
ひなは立っている。
恥ずかしそうに
スカートの裾を引っ張りながら話す。
ほんとに短くて…。
将輝さんは黙って見てる…。
見られていると凄くドキドキする。
玄関で二人で固まってて
気まずすぎる…。
変じゃないって言ってたけど、
ほんとは変だと
思われてるんじゃないのかな？
「あ…あの…」
「着替えて来ますね」
「え？」
「すぐ降りて来ますから…」
部屋に戻ろうとしたその時
大きな手が私を引き留めた。
「将輝さん？」
そのまま私を引き寄せる。
「……その…」
「何て言うか…」
「？」
「そのままでいい」
「え？」
「その…」
「ひなのそういう姿…」
「悪くない…」
ドキン！
たどたどしく話す甘いボイス。
小さい声で囁くように…。
引き寄せられた耳元で響いて
体の奥がキュンとなった。
「将・・・」
「んっ…」
唇が重なる。
熱い吐息が漏れる・・・
私を引き寄せた太い腕が
強く私を抱きしめた。
「将輝・・・さ・・・」
「ひな」
「二階あがろう」
「え…でも…ご飯…」
「今はひなと…」
少し照れた将輝さん
私は…
きしむベッドの音
優しく私の全身を愛撫する将輝さん
ゆっくりと
大きな手が私を
ひらいてゆく。
「ん…」
「はぁ…あぁん」
声か漏れる
恥ずかしいけど
我慢できない
荒い息
重なる唇
「あ…っ はぁ…」
「ひな」
将輝さんが
私の名前を呼ぶたびに
体がキュンとなって…
瞬間。
私は将輝さんにしがみついていた
…と
思う。
少しして将輝さんが私の髪を撫でながら
目をあわせてきた。
ドキン
「かわいい…ひな…」
ドキドキ
「かわいいクリスマスプレゼントありがとう」
「メリークリスマス」
「来年も再来年もこうしていような」
キュン
「将輝さん…」
「はい」
優しいキス
大きな腕と将輝さんの肌の温もりに包まれて
私は眠りについた……。
終わり
サイドストーリー「クリスマスの夜に」～もうひとつのクリスマス