今日は、「山椒」と会津の郷土料理「ニシンの山椒漬」のお話です。
古くから会津と北海道は繋がりがあり、
会津藩士が北海道へ北方警備に向かったり、
戊辰戦争の後に北海道へ渡ったりしていました。
郷土料理には珍しく、
北海道の身欠きにしんを使った
「ニシンの山椒漬」は今でいう、「コラボ料理」
海のない会津には北海道の乾物が
大切な保存食だったようです。
「山椒」といえば、「葉山椒」と「実山椒」があり、
地域によって「山椒といえば?」で真っ先に思いつくものが
まちまちなのかな?って思います。
京都の友人からは「実山椒の佃煮」の作り方を教わりました。
後述しますが、北海道の方は「ニシンの山椒漬」と聞いて
実山椒で漬けてあるのかと思ったようです。
実を乾燥させてすりつぶし、粉にした「粉山椒」はウナギには欠かせませんね。
私はどれも大好きです。
さて。
本場利尻の質のいい立派な身欠きニシンを手に入れることができたので、
早速ニシンの山椒漬を作ることにしました。
ニシンを砂糖水に一晩漬けて余計な油抜きをして戻します。
ウロコが残っていたら、ペットボトルのキャップで取り除きます
これ、農家さんに教わった知恵です。
それまで包丁の背でしごいて取ってたので、これこそ「目からウロコ」でした!
お鍋に醤油・お酢・砂糖・料理酒を入れてひと煮たち。冷まします。
本来であればニシン鉢にニシン・葉山椒を交互に入れて
上から漬け汁をかけて出来上がり。
4~5日で食べられるようになります。
私はタッパーで作っちゃいますが!
皮をあぶって食べてもいいですが、そのままでも食べられます。
扱いやすい「ソフト身欠き」もありますが、
山椒漬には不適ですね。
やっぱり身欠きニシンを「よくかんで」食べるのが一番おいしいです。
私の作った物で恐縮ですが、
北海道の方に「逆輸入」して食べていただきました。
初めて食べていただいたみたいで、とても喜んでいただいたようです。
新鮮な山椒が手に入る、この時期だけの味覚でした。