意外と知られていないようなので記事にします。
まあ、中級者以上の方なら知ってて当然かもしれませんがw
ボリンジャーバンドのミドルライン[≒(一般的に)単純移動平均線]の傾きを
トレンド方向を見るために、重要視されている人も多いのではないでしょうか?
一般的に、
傾きが大きい場合 ⇒ その方向へのトレンドが強い
傾きが水平 ⇒ レンジ相場
の可能性が高いと言われています。
ただし、MT4などのインジを表示させた場合、移動平均線の傾きが水平なのか?少し傾いているのか?
肉眼ではその判断が難い場合があります。
(チャートを拡大すれば判る場合もありますが、チャートを拡大したり元に戻したりするのが結構煩わしい…。)
そんな時に、瞬時に簡単に判断する方法として
遅行スパンと対応するローソク足の終値を比べるやり方があります。
実は、期間:n の(単純)移動平均線:SMA(n) の傾きと、n本前の遅行スパンとは、
密接な関係があります。
具体的な計算式を出して、なぜそうなるのか?の説明は、面倒なので省略しますが、
n本前の遅行スパンが、そこに表示されているローソク足の終値を
上回っている場合 ⇒ SMA(n) の傾きは ↗ 〔上向き〕
下回っている場合 ⇒ SMA(n) の傾きは ↘ 〔下向き〕
です。
上図は、ドル円の5分足チャート(陽線:青色 陰線:赤色)で
期間:20のボリンジャーバンドとそのミドルライン[=単純移動平均線:SMA(20)]と
20本前の遅行スパン(ピンクの線)を表示したものです。
ミドルラインの直近の傾きは水平に見えますが、
正確に判断した場合、
遅行スパンが対応するローソク足の終値をわずかに上回っていますので、
ミドルラインの直近の傾きは、わずかに ↗ です。
まあ、この場合は、ボリバンも収縮してますし、
ミドルラインも大まかに水平だとみなして、
トレンドがハッキリしていないレンジ相場だと判断した方が賢明なのでしょうが…、
上記の方法は、(単純)移動平均線:SMAの傾きを簡単に判断する手段の一つとして
かなり役に立つと思います。
話は少し変わりますが、
本家の‘一目均衡表の遅行スパン’は、25本前の遅行スパンです。(「当日も含めて26日前」という定義です。)
※MT4の‘一目均衡表’の初期設定で表示される遅行スパンは26本前〔26日前〕の設定となってますので、
正確には1本分(1日分)左側にズレてますので修正が必要となります。
‘一目均衡表の遅行スパン’が有効に働く要因の一つとして、
期間:25の単純移動平均線:SMA(25)の傾きが対応しているからではないかと
私は考えております。
[ その逆(遅行スパンが25日線に影響を与えてる可能性)も考えられます。 ]
SMA(25)は、特に株からFXに入った日本人トレーダーの人達が、好んで使用する傾向が強いそうです。
株の世界では、25日線は大変重要視されますからね…。