とにかくアスファルトからの照り返しが酷い。

中河原駅から小野神社(府中市)と往復し、その後に多摩川をわたり多摩市へ。

 

小野神社は、延喜式の式内論社である。府中市と多摩市のいずれが正統か決着がついていない。多摩川は暴れ川であり、このあたりの多摩川は、かつてはもっと北側(府中用水、ハケ)を流れていた。多摩川の流路の変更で、鎮座していた集落が分断され、分祀したのではないか。多摩川下流では、江戸時代以降でも同様の事例がある。

 

(府中市)小野神社

 

「式内社」の主張

 

 

 

このあたりは今は住宅地であるが、暗渠化された農業用水がまだ残る。いくつかだが、それなりにまちょまった水田を見つけられる。

 

中河原駅に戻ってきた。とにかく暑い。

 

関戸橋より聖蹟桜ヶ丘駅方面

・ブリリアタワー聖蹟桜ヶ丘ブルーミンクレジデンス(分譲、東京建物、33階、完売)。中古価格は65㎡で7500万円程度。世田谷区の住宅地より高い。

・右側の低層は、同ブルーミンクテラス(建設中で分譲が始まるらしい)

・左隅は、聖蹟桜ヶ丘ビュータワー(UR賃貸、26階建て、1999年)。

 

京王電鉄多摩川橋梁がマンションの近く

 

本当に多摩川の土手に近接、デカい。このあたりは地区計画がかかっている。

 

公開空地が芝生でおしゃれ

 

聖蹟桜ヶ丘駅近くではあるが、ここは多摩川低地であり、土手べり。景観はよいし利便性も高いけどちょっと怖い。聖蹟桜ヶ丘って都心に通勤するのは案外遠い(京王電車はよく渋滞)。購入層がどうな感じか興味深い。一説には、販売当初7000万円くらいだろから最初の購入者もいたと思うが、桜が丘住宅地から降りてきた裕福な高齢者層やリタイヤした人たちも結構いたと聞いた。聖蹟桜ヶ丘は京王電鉄の本社もあるため、プライドにかけて守る街だろうから、そう簡単い廃れさせないだろうけど。

 

小野神社(多摩市)

・正直、こちらの小野神社の方が「主」ぽいと感じてしまう。

 

随身門

 

拝殿

 

駅前から南に向かう「さくら通り」を歩く。大栗川を越えると、「いろは坂通り」。

 

急坂を登ると市街地が展望できる(URの賃貸マンションが目立つ)

・スタジオジブリ映画「耳をすませば」で、「いろは坂」は主人公の月島雫が駅から図書館に向かう坂道のモデルとなった、そうです(見てないからわからない)

 

聖蹟桜ヶ丘駅から桜が丘の中心部までバスが出ている(永山方面も)

 

九十九折の坂道になり、ショートカットのための階段が出てくる。

 

連続するヘアピンカーブ。なるほど日光の「いろは坂」ぽい。

 

アニメで有名となった「金毘羅神社」の誘導標

 

 

エンジンフル回転で登ってくる京王バス

 

丘陵部の頂上付近に至ると、住宅街が広がり、金毘羅神社がある。

(祭神)大物主神

(沿革)文政年間に関戸の紺屋井上林蔵が四国から勧請

・「耳をすませば」いろは坂の頂上付近には月島雫が同級生の杉村から告白を受けた神社のモデル、だそうです。

 

 

天主台跡

・桜が丘一丁目付近はかつて「天主台」「城山」と呼ばれていた。多摩川に面し、武蔵台地を一望できるため、鎌倉幕府以来の物見台として利用された。しかし、住宅開発により大きく山は削られてしまった。

 

 

(参考)京王桜ケ丘住宅地

・元々雑木林。その中に「金毘羅神社」だけあった。

・1956年、京王電鉄が「つつじが丘住宅地」に続いて「桜が丘住宅地」を計画。

・土地76haを買収。1960年に着工し、1962年に第一期分譲開始。1971年まで7期合計1300区画を完売。「高級住宅地」として計画。1区画は平均100坪。地区計画で敷地面積は最低で50坪(165平方メートル)。

 

(田園調布ぽい雰囲気の住宅街)

・人家を撮るには気が引けるのでやめておいたが「田園調布」ぽい印象。

・ロータリー近くに家で庭に巨大アンテナを設置している家があり驚いた。

・築古だが大敷地の邸宅の多くが二世帯の表札となっている。一方で、敷地を2分割した新築の家も見られる(それでも敷地規模はかなり大きい)。

・店舗はほぼない、ので、車がないと生活できない。バスはそれなりに出ている。高齢になり、駅前マンションに移転したい気持ちはよくわかる。

 

桜が丘ロータリー

・5枝のロータリー交差点が、2014年9月1日の改正道交法施行とともにラウンドアバウトに指定された。これって反対側の見通し悪いけどいいのでしょうか。

・どこか旧街道の「一里塚」を彷彿とさせる。

 

 

ここから聖蹟桜ヶ丘駅と永山駅への路線バスが出ていて、本数もそこそこある。

まだ少し体力に余裕があったので、永山駅に下ることにした。

わかったことは、桜が丘の北斜面は急坂(たぶん多摩川の削った崖)である一方で、永山側は、多摩丘陵の緩やかな斜面である。永山方面に行くと、乞田川まで至ったあとが登り返しになるので注意。