パパ「アポロ」

 

アポロ「なんですか?」

 

 

 

パパ「ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

 

アポロ「いいですよ、なんですか?」

 

パパ「アポロはお留守番は好きかな?」

 

アポロ「好きなわけないです!」

 

パパ「そうなんだ」

 

アポロ「お留守番が好きなワンちゃんってあまりいませんよ」

 

パパ「だよね、お留守番ができないワンちゃんもいるって聞いたよ」

 

アポロ「そうでしょうね、だって独りぼっちは寂しいし、不安になりますからね」

 

 

パパ「そうだよね。でも、アポロはいつもお留守番できてるじゃん。子どもの頃から」

 

アポロ「ぼくはお留守番なんてしてませんよ」

 

パパ「えっ?パパがお仕事から帰ってくるまで、ひとりでいるじゃん」

 

アポロ「はい、そうですよ」

 

パパ「それがお留守番なんじゃないの?」

 

アポロ「違います!」

 

パパ「えっ?違うの?」

 

 

アポロ「パパがいつもお仕事に出かけるときは、ぼくに何て言ってますか?」

 

パパ「うーん、そうそう、帰ってきたらまた遊ぶから、それまで昼寝して待っててね、って言ってるね」

 

アポロ「そうです。パパは、お留守番してねって言ってません。昼寝して待っててねって言ってます。だからぼくは昼寝して待っているんです!」

 

 

パパ「それって、お留守番することと同じじゃないの?(笑)」

 

アポロ「ぜんぜん違います!

お留守番というのは独りでずっといることです。

その間は独りで何をしたらよいのかわからないし、何もすることないし、寂しいし、帰ってくるのかもわからないし、どうなっちゃうんだろうって不安になってしまいます。

でも、帰ってきたら遊ぶから、それまで昼寝して待っててね、っていうのは、

昼寝して待ってれば良いんだっていうのが解るし、そうしていれば帰ってくるんだって解るから不安になりません」

 

 

 

パパ「なるほどです(笑) お留守番してね、というのと、帰ってくるまでお昼寝して待っててね、というのとではアポロにとっては意味がぜんぜん違うことなんだね」

 

アポロ「ぼくだけじゃないと思います。パパはいつも、ちょっと待っててねと言って、必ず戻ってきますから、待っててねという言葉に不安はありません」

 

 

パパ「そっかぁ、それは良かったよ。

そういえば一度、いつもトリミング行っているお店に一晩泊まったことがあったよね。

そこはシーズーのみかんちゃんもいるから寂しくないだろうと思って、1泊お願いしたんだけど、

あとからお店の人に聞いたら、

アポロちゃん、最初はみかんと遊んでいたけど、だんだん元気が無くなって翌朝もご飯残して、ベランダの外をずっと見ていて、お散歩中も車を探していたって聞いたよ」

 

アポロ「はい、パパがさっぱり来ないから、どうしちゃったんだろうって不安になってしまいました」

 


 

 

パパ「お店の人にベランダの外ばかりみていて、車を探しているっていう様子を聞いて、その光景が目に浮かぶようだったよ。

なんか、じーんとしちゃったよ。

 

 

大吉とチビ吉は、いつも2人で一緒だったから何日か泊まっても、2人で遊んでいたみたいで大丈夫だったけど、アポロは1人だから寂しくなっちゃうよね」

 

アポロ「そうです、独りでいるのは寂しいです!」

 

 

 

パパ「ところで、パパが帰宅したあと、いつも、きりんさんを持ってきて、がるる~と言ってプロレスが始まるのはなぜ?」

 

アポロ「だってパパは、帰ってきたらまた遊ぶから、って言ってます!」

 

 

パパ「確かにそういってるけど、その遊ぶが、がるる~なの?(笑)」

 

アポロ「そうです!だからぼくはそれまでいつも、お昼寝して待っているんです!」

 

 

 

◆アポロから一言◆

 

ぼくたちは独りでお留守番するのは好きではありません。

 

だから、ぼくたちにお留守番してねって言わないでほしいです。

 

お留守番という言葉の代わりに、必ず戻ってくるから待っててねって言ってください。

 

そうしたら、

ぼくたちはそれを信じて、あなたが帰ってくるのを待ってます。

 

帰ってくるまでずっと、あなたを待ってます。