次の日、学校へ行くと

無駄に1組の前をゆっくり歩いた。


教室内に彼が居ないか

必死で探した。

(1組に仲良くしてる子がいなくて

教室へ入ることが出来なくてねー。

友達の少なさをとても後悔した瞬間だった。)


その日は1日中

休み時間、放課後

とにかく彼を探した。

でも全然見つけられなかった。


ならば、そろばん塾だ!!と

早目に行って、ほぼ

「張り込み」の様に待った。


ダメだった。


もうこうなると

なんとしても見たい!!が

どんどん募って

一度しか見てない彼の

イメージはどんどん美化されて

私の中では、めちゃくちゃ素敵男子に

成り上がって行く。



小学校4年生…

みんな「〇〇ちゃんて△△くんのこと

好きなんだってー!」とか

あちこちで聞こえる年頃。


恥ずかしい…。

けど、どうしても見たい!

友Tを頼るしかない……と



ねぇT…

今日はあのー、ほら昨日の

あの子、居ないねーキョロキョロ


T:ん?あの子?


え、あぁ、あのほらキョロキョロ

Tの幼馴染とかゆー…


T:あ、S?


あ、そうそう。S君っていうんだっけ?もぐもぐ

(本当はちゃんと分かってる、なんだったら

下の名前も教えてくれ!!)


T:今日はそろばん来ないよ。

アイツ習字もならってて、たしか

今日は習字の日。


ふーん……

ガーンガーンガーンガーン



見れないのね…。今日はえーんえーんえーん