先日、イギリスのBBCのクイズ番組でコメディアンでもある司会者が、日本で二度原爆にあった被爆者を冗談交じりに揶揄した、というニュースがありました。そして、今日は同じくBBCで、メキシコ人を怠け者扱いした、
ということで、駐英メキシコ大使が抗議、というニュースがありました。
前にブログで「ブリティッシュコメディーは大好き」と言っていた私には相当ガッカリなニュース(w_-;
BBCもここまで無知なコメディアンを司会者にするなど、もいいところです。
モンティーパイソンなんかは、かなりきわどいトピックをコメディーにしていましたが、そこには知的さが見えました。例えば、臓器移植に関して(1970年代後半の話!)「臓器移植で命が救える」ということに対して作ったコメディーが「移植するために生存している人を殺してしまう」という相当きわどい内容のもの。
その当時のDVDを見ると
「・・こんな内容よくBBCも放送できたな・・(@ ̄Д ̄@;)
と思いましたが、現実には、移植目的の人身売買が行われていたり、と「そういう可能性だってあるじゃなか!」という、ある意味問題提起をしていたようにも思えるのです。
現代の人気コメディーの「リトルブリテン」もゲイのコメディアンがゲイ問題をコメディーにするというすごいことをやっていて、しかもかなり笑えます。問題提起しながら笑わせるそのアイロニーが好きでしたが・・
良い質のコメディーは、政治家や社会問題を風刺することはあっても、決して個人、しかも被害者や弱者を物笑いのタネにはしてこなかったし、それをやってしまったコメディアンもBBCも、「ユーモアの落日」としか表現できません。
しばらくイギリスにも行ってませんが、今年は行く予定です。
昔のガンコで愉快なイギリス(例えば渋谷のような場所でも日曜日は絶対お店は休業している、など)が少しでも残っていればいいなあ、と思いつつ、スタバが100Mおきにある、という話を聞くたびに「ユニークなイギリス」はもう過去の話になってしまったのか・・と少し残念に思う深夜です。